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内容説明
権能―それは、特定の事物を自在に操る力。世界は、権能を持つ代償として魂を抜き取られた“権能兵”を有する帝国によって統治されていた。“英雄”を求める青年クオンは、“権能兵”でありながら帝国の支配を受けない少女クアディカと出会う。流れぬ涙を流さんとするかのように、彼女は“剣”の権能を振るう。その手に、失われた魂を取り戻すため―。第3回『このライトノベルがすごい!』大賞受賞者、受賞後第1作。
著者等紹介
紫藤ケイ[シドウケイ]
1986年、東京都出身。2008年に早稲田大学文学部を卒業。第3回『このライトノベルがすごい!』大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
八岐
6
救いの無さの奥にこそ救いを見出すことがこの作者の筆の音か。染み入る。文句なしに面白い。敢えて言うなら、全体として余裕はあれど一つ一つのエピソードが肉を削ぎ落としすぎて余韻を残さないほどになっているせいか、微妙に早く過ぎ去っていく。一つ一つをもっと噛みしめたいのだ。それだけの味わいがあるというのに勿体無い。立ち止まって広げるだけの溜めがあればほぼ満了。そんな気になった点を除けば、すこぶる、抜群に上手い。2012/11/05
みどり
4
心温まるお話です。な~んて手放しで言える話ではないのだけれど、ちょっと昔にこのラノで大賞を取った直後の作品らしいです。初作者様ですが、今後読むかは不明。とりあえず、消化。2017/04/14
ギンレイ
3
【取り戻そう、魂を】 魂を抜かれた異能の兵士。 彼女は魂を取り戻したいと願うが―― 大半が過去エピと心理描写から成る濃厚なファンタジードラマ! 各キャラの抱える過去と今、理想と現実等で思い悩み、交錯して描かれます。 過去エピや心理描写が好きな人にはオススメ。 その分文章的に序盤が入っていきにくいかもしれません。 あと頁数が少ない分設定回りとかバトルシーンは弱いですね。 評価は ★★★★★★★★★☆ 9個星です!!2014/03/26
ナコち
3
「権能」という設定を上手く表現していた。もっと戦闘描写は、手に汗握る派手さがあっても良かっただけに、少し惜しい。絶望的な結末に、真っ直ぐ突き進む姿に感じ入るものがある。ラストをハッピーエンドで閉めるならば、今までのカタルシスに納得の行くオチが欲しかった。だが少女の、感情を取り戻した涙は何よりも美しい。2014/03/03
takave
3
この方向のファンタジーの芽は消えてほしくない。2012/11/13