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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
緋莢
14
<その時代 太陽電磁波による通信障害や温暖化 資源の枯渇で 世界情勢は悪化し あちこちで戦争が始まるようになった それに伴い 命の価値は安くなっていき 人はついに生き物を改造し始めた>『SFマガジン』で紹介していて、興味を惹かれ、手に取った作品。戦争用の人造人間の試作品。 自身の遺伝子を使い、研究を行っていた女性研究員が自殺。それ以降、試作品は反応しなくなってしまった。その理由を解明しようとするが…(続く2023/11/14
さとみん
6
タイトルに惹かれて手に取った連作短編集。冒頭の『アップルピエタ』に驚き、続く『アップルコンフュ』では頭をガツンと殴られた。時代が飛んで『足長ギイの帰還』へと続き、最後の表題作で全てが収束されるのがお見事。最初に読んだ時は書き下ろしのタッチが違い過ぎること、話の切れ目が分からなかったことで戸惑った面もあるが、設定を把握して読み直すと面白さが倍増した。表題作のタイトルが秀逸で、読む前と読んだ後では印象がガラリと変わるのがとてもいい。2022/03/20
新天地
4
自身を変えたいと願う者の旅路であり、それ故に歩み寄り添い一緒に生きてくれる誰かを探す物語であり、その誰かと解り合うことで他者と自分を理解する寓話。最初の作者の注意書きの通り端々にグロテスクで歪なものを感じるが、それを含めても素晴らしい内容になっていた。自分自身を変えようとした時、自分ひとりではどうやっても変えられないものがあり、誰かが寄り添ってくれることでようやく自分が変わることができる。変わりたい側も寄り添う側も共にどれだけ至難の道であることか。心だけではどうにもならないけれどまず心がなくてはと思った。2023/10/10
山崎にう
4
「アップルピエタ」「足長ギイの帰還」「星をつくる兵器と満天の星」からなる連作SF短編集。表題作はスタンダードなボーイミーツガールの構成を取りながらも、生命倫理や戦争の意義、環境破壊、そして絶対悪を内包する存在を人類は許容できるか、といった複雑な要素を物語に取り入れ、混沌から希望を見つけ出そうとする人間の強さとしたたかさ、救いを描く。偉そうに紹介しましたが、要するに超絶面白いド名作です。「アップルピエタ」から始まる物語がこう終わるとは。カバー下を見て「天帝少年」と世界観が繋がっていることに嬉しさを感じる。2022/03/16
森田
1
よい2023/08/08