内容説明
人間の心理状態や性格的傾向を計測した数値、通常“サイコ=パス”によって、理想の精神状態を保つためのメンタルケアが普及し、数値を指標とする最適幸福が追求できるようになった未来世界。犯罪者も“犯罪係数”と呼ばれる数値によって事前に判別され、“潜在犯”として裁かれていた。都市の治安維持にあたるのは、高い犯罪係数を持つ潜在犯でありながら犯罪捜査の実動を担う“執行官”と、模範的社会性を持つキャリアとして執行官の監視・指揮を担う“監視官”のチームで活動する厚生省公安局刑事課。一係に配属された新人監視官・常守朱は、配属初日から現場に呼び出され、犯罪係数を解析し断罪する特殊拳銃“ドミネーター”を手渡される。事件解決のため、執行官とともに犯人を捜し始める朱だったが―。
著者等紹介
深見真[フカミマコト]
小説家、漫画原作者、脚本家。熊本県出身。2000年『戦う少女と残酷な少年ブロークン・フィスト』で第1回富士見ヤングミステリー大賞を受賞しデビュー。2002年には『アフリカン・ゲーム・カートリッジズ』で角川NEXT賞を受賞。出版社、メディアに拘らず数多くの作品を発表する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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藤月はな(灯れ松明の火)
57
「巨大な管理システムの完成によって人々は永遠に幸せに暮らしました。めでたし、めでたし」・・・なんて、そんなの嘘。色相によって人々のメンタルが管理され、犯罪者を潜在犯が処罰するようになった日本。潜在犯は差別され、監視される動物と同義となった。色相チャックはそれに怯え、色相の判断で遂にその強迫観念が凶暴化してしまった大倉のような人間が出てくる一方で免除される優位者もいる。芸術活動は禁止され、嫉妬のような自分の感情も「色相が濁るから」という理由で抑えなければいけないならば、余計に歪んでくるというのに・・・。2014/06/13
カザリ
45
再読。正直アニメの感動はない。アニメは号泣したからなあ。今回再読して、どうもつっこみどころやら、疑問点がかなりでた。シビュラシステムが生まれた経緯と背景が一番この物語の世界観の肝のはずだけど、あっさりなんだよね。ここを説得力あるものにふるために、いまから勉強します。2015/04/22
ソラ
37
アニメは見ているものの、字で追うことでよりPSYCO-PASSが理解できたかなぁという感じ。2013/03/24
mai
28
またアニメがみたくなりました。細かい描写がよかったです♪下巻も読もう。2013/12/02
昼夜
23
小説だとアニメの裏設定が少しある程度だから読んでると縢と征陸のとっつぁんの出番が少ないしドミネーターと戦闘シーンの迫力が足りないしでやっぱりアニメで見たくなるなぁ。2016/04/27
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