内容説明
この本では、生きものどうしの関係から自然界のバランスについて学びます。たとえば、植物が虫に花粉を運んでもらう関係や、鳥が木の実を食べて、ふんを落とすことで種を散らせる関係など、自然の中にはおどろくほど多くの協力関係があります。しかし、生態系の中では、バランスがとても大切です。一つの種が消えたり、ぎゃくにふえすぎたりすると、自然界のバランスがくずれ、多くの生きものに影響をあたえることがあります。1巻では、生物多様性の測定方法や、生態系から得られるめぐみについても紹介しています。わたしたちの生活は、自然が提供する多くのめぐみにささえられています。
目次
第1章 生きものがくらす世界(地球にすむ多様な生きものたち;変化が重なり進化が起こる;生きものどうしの多様な関係;生態系のしくみ)
第2章 生態系の大きな変化(生態系のバランス;生きものの絶滅の歴史;人間がまねく絶滅の危機;絶滅のおそれがある生きもの)
第3章 生物多様性(生物多様性はなぜ必要?;生物多様性条約;3つの生物多様性;生物多様性のはかりかた;生態系がもたらす「生態系サービス」;生物多様性とSDGs;生物多様性ホットスポット;生物多様性にかかわる法律)
著者等紹介
森章[モリアキラ]
東京大学先端科学技術研究センター教授。東京大学農学生命研究科教授(兼担)。横浜国立大学IMS客員教授。日本学術会議連携会員。ドイツ研究振興協会メルカトルフェロー。京都大学大学院農学研究科・博士課程修了。博士(農学)。京都大学、サイモンフレーザー大学にて特別研究員、横浜国立大学特任助教、同准教授、同教授などを経て現職。国内外で積極的にフィールドワークを展開している。現在、生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム(IPBES)専門家、北海道斜里町森林再生専門委員などとしても活動。東京大学卓越研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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