出版社内容情報
これからの学校教育において「見方・考え方」が重視されていますが、そもそも「見方・考え方」がなぜ求められているのでしょうか。「見方・考え方」をどのように捉えたらよいのでしょうか。「見方・考え方」とは具体的にどのようなことでしょうか。本書はこうした素朴で基本的な質問に答えたものです。
北 俊夫[キタ トシオ]
著・文・その他
内容説明
対象を捉える術、子どもを育てる術、授業力を鍛える術、社会を主体的に生きる術…。「ものの見方・考え方」は人としての「生き方」そのものです。
目次
1 「ものの見方・考え方」をどう捉えるか(対象を捉える術―ものの見方・考え方;子どもを育てる術―子どもに身につけさせたい学び方;教師の授業力を鍛える術―教師が習得したい教え方;社会を主体的に生きる術―人としての生き方)
2 「ものの見方・考え方」の術35(対象への目のつけ方―18のポイント;処理・操作の仕方―17のポイント)
資料 各教科等に見る「見方・考え方」の解説
著者等紹介
北俊夫[キタトシオ]
福井県に生まれる。東京都公立小学校教員、東京都教育委員会指導主事、文部省(現文部科学省)初等中等教育局教科調査官、岐阜大学教授、国士舘大学教授を経て、現在、一般財団法人総合初等教育研究所参与及び学校教育アドバイザーとして、講演や執筆活動を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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鵜殿篤
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教育史専門家から言わせてもらうと、このような考え方そのものは明治10年代の「開発主義教育学」に既に見られる。開発主義教育学は、単に知識を与えるような教育を批判して、「能力」を伸ばすことを主張した。そして具体的には観察や判断を通して「分析/総合」「帰納/演繹」といった論理的思考様式を身につけることを目指した。新学習指導要領が目指すものとまったく同じというわけだ。逆に言えば、150年前からあまり進歩していないとも言える。どうして進歩していないかをしっかり反省しないと、また同じ失敗を繰り返す。2020/02/28