内容説明
ひとりぼっちのサルくんがあるひあなにおっこちました。あなのなかのどうくつをぬけるとめのまえにはたのしいのりものがいっぱいのバナナのゆうえんち。そこでサルくんがであったのは…じぶんにとってたいせつなものがなにかわかる絵本。
著者等紹介
谷口智則[タニグチトモノリ]
1978年大阪府生まれ。金沢美術工芸大学日本画専攻卒業。20歳の時にボローニャ国際絵本原画展を見て、独学で絵本を作りはじめる。絵本『サルくんとお月さま』で絵本作家としてデビュー後、フランスの出版社Le petit lezard社より絵本『CACHE CACHE』をはじめ、日本だけでなくフランスやイタリアなどで数々の絵本を出版。以後絵本の世界にとどまらず、テレビ、雑誌、企業広告、商品パッケージ、店舗デザインなどあらゆるメディアで活躍の場を広げる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ヴェネツィア
257
谷口智則 作。この人は独学で絵本を作り始め、今では日本国内のみならず、フランスやイタリアでも絵本を出版。お話は、ひとりぼっちのサルくんがバナナを一房持って動物たちの遊園地へ。最後は洞窟の中でウサギさんと巡り合ってメデタシメデタシというもの。これもやはり絵で勝負という絵本。黒い枠線の中にベッタリと絵の具を塗りこんだ濃い絵。サルくんをはじめ、動物たちの表情が独特。けっして可愛くはない。そして、そこがまさにこの人の持つ味なのである。2024/10/24
annzuhime
52
図書館本。谷口さんのイラストが好きだ。バナナでいっぱいの遊園地。遊具に乗るにはバナナが1本必要。5歳の次女はどんどん減っていくバナナを引き算で考えていました。裏表紙のサルくんの家の変化に、小学2年の長女もニコニコ喜んでいました。2021/10/31
anne@灯れ松明の火
36
隣市で。講演会予習。表紙は楽しそうなのに、開いてみたら、ひとりぼっちで寂しそうなサルくん。思いがけない展開で、ハラハラ。最後には笑顔のふたりで、ああ、良かった♪ 谷口さんはとにかく絵がいい。でも、これはお話も良かった。2017/01/19
くぅ
35
それまでは「ライオンさん!」「パンダちゃん!」「フラミンゴとブタちゃんはなかよしです!」と盛り上がってましたが、バナナボートの場面からは真剣。サルくんよりウサギの心境。ビビってました。が、最後はニッコリ。文章量は少ないのに1冊でいろんな感情にさせてくれるんだろうなぁ、谷口さんの絵本には真剣です。谷口さんの絵本、引き続き借りて読みたいし、ある程度読んだところで息子が気に入ったものの何冊かは買って繰り返し読みたいなぁ。(3歳5ヶ月)2020/10/28
春が来た
33
好きなものに囲まれたひとりの空間を求め、ひとりこそが平和だと周りを遮断。でも、その好きなものは誰かの作品だったりするわけで、結局そうした支えがあったりしたわけで。ひとりで乗り越えてきたものなんて、なに一つないんじゃないかってくらい、ひとりではなかったんだな、私の人生。気づくのが遅すぎて言いそびれてたありがとうがきっとたくさんある。私も喜びをわけ合えたのなら、もう少し優しくなれたのかな。バナナのゆうえんちは、動物の乗り物にニマニマしちゃう。最後のページのサルくんとウサギさんの笑顔がとってもステキで癒される。2020/11/27




