内容説明
全身全霊で「いま」を生きよ!世界中のリーダーに2000年読み継がれる哲人ローマ皇帝、「内省」の記録。
目次
1 「いま」を生きよ
2 運命を愛せ
3 精神を強く保て
4 思い込みを捨てよ
5 人の助けを求めよ
6 他人に振り回されるな
7 毎日を人生最後の日として過ごせ
8 自分の道をまっすぐに進め
9 死を想え
著者等紹介
マルクス・アウレリウス[マルクスアウレリウス] [Marcus Aurelius Antoninus]
紀元121~180年。第16代ローマ皇帝。「五賢帝」の最後に位置づけられている。彼は朝から晩まで激務に追われ、しかもゲルマン人との戦闘に関しては晩年の10年間の大半を戦地で過ごしつつ『自省録』を書き続けた。59歳でドナウ河畔の前線の陣中で病没
佐藤けんいち[サトウケンイチ]
ケン・マネジメント代表。1962年京都府生まれ。一橋大学社会学部で歴史学を専攻、米国レンセラー工科大学(RPI)でMBAを取得(専攻は技術経営)。銀行系と広告代理店系のコンサル会社勤務を経て、中小機械メーカーで取締役経営企画室長、タイ王国では現地法人を立ち上げて代表をつとめた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ニッポニア
45
いやあ、この有無を言わせぬ名言の数々。ほとんどは知ってるよ、ということなんですが、それを馬鹿にするのは真の馬鹿。噛めば噛むほど味が出てくる。以下メモ。フリードリヒ大王も戦場に持参した本書。この瞬間はあっという間に過去になる。変化しないものは役に立たない。運命は自発的に受け入れよ。起こることはすべて自然なことだ。心の中に隠れ家を持て。意見を変えるにはルールが必要だ。毅然として立ち続けよ。熱中している内容で人間の価値は決まる。障害を受ける状況を利用することにより賞賛に値する人になる。2022/09/03
森林・米・畑
27
論語や菜根譚の教えと重なったり、哲学は西洋・東洋考えが似てる事もあるのだと思った。自省録は生き方を前向きにさせてくれる良書。日本の武士道的考えだと、死後の名誉や名声を大事にするが、自省録では死後の名声など無意味と言い切っている。確かに自分を中心に考えたら無意味だ。とにかく、今現在に全力を注いで生きよ!という事だな。2022/05/16
ももすけ
24
友人に勧められ、読んでみた。「無常」「縁起」「マインドフルネス」「タオ」的、とても東洋思想的で本の内容に入りやすかった。人間、究極の状況にある場合にたどりたく境地は、立場を超えて繋がるものなのだろうか。過去も未来も失わない、失うのは今だけ、そうであれば、その今も一瞬にして過去になることを思えば、何も悩むこともなくなるのかもしれない。2024/09/10
マッピー
19
こういうのって一気に読むものではなく、少しずつ心にためながら読むものだよなーと思ってお風呂読書の友にしていましたが、読んでいる時には「うんうん」と思っていたはずなのに、読み終わるとあんまり覚えていないのはなんでだろう。多分、人に読ませるために描いたものではなく、自分自身が読むためのものだから、大事なことは何度も何度も繰り返し出てくるし、ごくあっさりとした記述も多い。とにかくストイックで、人生に楽しみをもとめない皇帝だったのである。善く生きたい。その思いが強かったのだろう。幸せな人生だったのかな?2025/02/27
小木ハム
17
『羊たちの沈黙』でレクター博士が「本質に目を向けろ、マルクス・アウレリウスを読め」と言っていたので。原題は『Meditations』で文字通り就寝前に瞑想し、自分自信との対話をメモしたもの。当時のローマ帝国人口は6000万人。その頂点にいる孤独感はいかばかりか。現代人と同じように誹謗中傷や理不尽にも悩まされていたようだ。紡がれた前向きな言葉の裏に底知れない苦悩が滲み出てる。仮にこの時代にAIがあり、彼に使いこなす技術があったとしても、この悩みは消せなかったのではないか?人間の悩みの最終地点は人間関係だから2025/02/27