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内容説明
今、あなたは、何かを表現するために、その方法を求めようとしています。では、あなたが何かを表現しようとするとき、もっとも重要なことは何でしょうか。それは、「自分の“ことば”をつくる」ということです。言い換えれば、あなたでなければできないことを表現するということでもあります。少し大げさに言えば、あなたという存在の生きる意味を追求することともつながっています。
目次
第1章 自分のテーマを発見する(自分のテーマとは何か;「好き」から問題意識へ;「なぜ」を問う意味)
第2章 自分のテーマを表現する(「内言」をどう「外言」化するか;“私”をくぐらせる―「自分の問題として捉える」ということ;テーマと主張)
第3章 自分のテーマで対話する(主張と対話;自分の主張とは何か;社会をつくる個人として)
エピソード 自分のことばで語るときまで―千葉くんの挑戦
著者等紹介
細川英雄[ホソカワヒデオ]
1949年東京生まれ。早稲田大学名誉教授(大学院日本語教育研究科)。博士(教育学)。専門は言語文化教育学。言語文化教育研究所八ヶ岳アカデメイア主宰。ことばと文化の教育をめぐる市民性形成とwell‐being(よく生きる)をめざした言語教育の理論と実践について研究。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
70
数年前から、言葉に対する思いが強くなってきた。どんな言葉を使うのか、少しの言い回しの違いが、大きな違いになりうること。借り物ばかりの言葉・文章が溢れる中で、自分の頭で考えることの意義。感じる・思うことから、考える、そして表現する。当たり前のようであって、意外に、難しいこと。2021/10/17
morinokazedayori
32
★★★★言葉で表現するには、自分の考えていることを明確にすること(思考)と、他者に分かりやすく伝えること(表現)の、二つのプロセスがあるそうだ。アウトプットして他者とやりとりすることで、自分のオリジナリティが出来上がっていくという。自分の深い考えにたどり着くのも、他者に的確に誤解なく伝えるのも、つきつめていくとなかなか出来ていないことに気付く。失敗を恐れず、アウトプットを重ねていきたい。2021/11/18
活字スキー
24
タイトルで興味を引かれた人にとってはやや物足りない、むしろタイトルがピンと来ない人にこそ読んでもらいたい内容。ただし、副題や帯の惹句はミスリードというか若干誇大表現かもしれない。なにせ「自分の言葉で語る」ということはマニュアル化できない。本書で示されるのは、「自分の言葉で語る」ことの意義と難しさ、そしてそこに向かっていかにアプローチするかという心構えのようなもの。畢竟、生きることは自分を表現することに他ならない。唯一無二の自分自身を生きるためには、借り物や出来合いの表現に頼ってばかりはいられないのだ。 2022/06/30
かいてぃ〜
21
「自分の言葉をつくる」というのは、自分の中で浮かんだ言葉を伝えれば良いと言うだけではない。当然、それも大事なのだが周りにも伝えて、そこから更に昇華させていくことで更に磨かれたオリジナリティのある表現になる。それに書籍やTVといったところからも刺激をもらうことも大事。手法はアイデアのブラッシュアップと似ていると感じた。2023/06/27
chie
21
小説でもないのに、ほっこりした。「自分のことば」をつくることは、人を見ている限りでは簡単そうな気がするが、いざ自分が表現しようとすると、いかに困難なことか。この本を読んで得たヒントは、自分の感じたことや考えたことを、自分の中に閉じ込めてしまわないようにすること。「自分のことば」とは、生き物みたいだなと思う。自分のものにしたい言葉:「表現活動そのものが求めるものは一時的なスムーズさではなく、生活の、そして人生の全体の中で、あなた自身が達成する充実感なのです。」 2021/10/30