内容説明
致命的な失敗を未然に見つけ、生産性を高める組織改革の全てがここにある。
目次
第1章 画一的集団の「死角」
第2章 クローン対反逆者
第3章 不均衡なコミュニケーション
第4章 イノベーション
第5章 エコーチェンバー現象
第6章 平均値の落とし穴
第7章 大局を見る
著者等紹介
サイド,マシュー[サイド,マシュー] [Syed,Matthew]
1970年生まれ。英『タイムズ』紙の第一級コラムニスト、ライター。オックスフォード大学哲学政治経済学部(PPE)を首席で卒業後、卓球選手として活躍、全英チャンピオンに4度、オリンピックに2度出場。英国放送協会(BBC)『ニュースナイト』のほか、CNNインターナショナルやBBCワールドサービスでリポーターやコメンテーターなども務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
breguet4194q
163
期待を裏切らない著者に、さすが!としか言いようがないです。「多様性」をここまで科学できたことに感動しました。個々人それぞれに「多様性」のイメージがあると思いますが、それを凌駕し、更にメリットやデメリットを越えて、効果やリスクまで分析してます。帯にもありますが、読みやすい文体と展開に興奮を覚えました。組織人として、とても参考になることが満載の一冊です。2022/11/15
bookreviews
95
全体が部分の総和に勝る。ただ言うまでもなく、集団の各メンバーにあまり知識がなければ、その意見を組み合わせたところで正解にはたどり着けない。集合知を得るには賢い個人が必要。それと"同時に"多様性も欠かせない。そうでなければ同じ盲点を共有することになる。多様な意見は秩序を乱す脅威ではない。組織や社会を活性化する力。率直な反対意見も成長には欠かせない。 https://bookreviews.hatenadiary.com/entry/REBELIDEAS2022/12/10
ひろき@巨人の肩
89
VUCAの世界を生き残るのは「多様性」のある組織。つまり「認知的多様性」により「集合知」を形成する「反逆者」集団。優れた能力をもつ画一的な「クローン」集団では、複雑化する問題の盲点を見抜けない。マネジメントでは、ヒエラルキーやエコーチェンバー現象、無意識のバイアスが、常に多様性を制限するリスクとなることを肝に命じる必要がある。本書の特筆すべき点は、前著「失敗の科学」同様、多様な実例をもとにした鋭い洞察。具体的には、9.11当時のCIA、エニグマ解読、エベレストの悲劇、スーツケース開発、人類進化など。2023/03/26
ニッポニア
74
読み応えしかない。失敗の化学も、こちらも。多様性が思想信条をどこまで縛れるか。興味深い。以下メモ。多様性は激しい競争を勝ち抜く鍵。ズームインアウトで、全体を視野に入れること。画一的な組織では盲点を見抜けない。構成する一人一人に欠けているものがなくとも、集団で考えると盲目になる。精鋭チームよりも、多様性チームが創造性は高い。集団の失敗は会議をしたからこそ、起こっている。スーツケースにキャスターをつけるアイデアを採用しなかった会社、それを選択するのは難しいやろ。共有によってアイデア、波及効果はもたらされる。2023/06/25
Koichiro Minematsu
59
様々な失敗の事例から多様性のあるべき意味が理解できた。まずは己の考えや口に出している言葉から考えるべきだと思いました。「無意識のバイアスを取り除く」「人に与える姿勢から始める」こう言うことかなと思います。自省につながりそうです。2023/04/12