内容説明
これまでのがん治療とは異なる仕組みでがん細胞を攻撃する「光免疫療法」が、世界ではじめて日本で承認された。光免疫療法では、まず狙ったがん細胞の表面に、魔法の銃弾ともよばれる抗体を結びつける。この抗体には、光感受性物質が取りつけられていて、光をあてると急激な化学反応を起こす。急激な変化で細胞膜には穴が空き、そこから水が流れ込んで、がん細胞は破裂して死ぬ。本書では、驚くべき効果が期待できる光免疫療法を紹介するとともに、がん治療の最前線といえる免疫療法―とくに免疫チェックポイント阻害薬、CAR‐T細胞療法、腫瘍溶解性ウイルス療法などについて解説する。
目次
第1章 がんと免疫の戦略と駆け引き
第2章 がん光免疫療法―その驚異的な仕組み
第3章 がん光免疫療法―効果と安全性、実用化への道筋
第4章 がん光免疫療法―よせられる期待
第5章 がん医療の歴史を変えた免疫チェックポイント阻害薬
第6章 人工的につくったCAR‐T細胞の高い攻撃力
第7章 がん細胞で爆発的に増える腫瘍溶解性ウイルス
第8章 患者一人ひとりにあわせたがんゲノム医療
第9章 正しい情報をみきわめて、正しい治療を
著者等紹介
永山悦子[ナガヤマエツコ]
東京都出身。1991年毎日新聞社入社。和歌山支局、前橋支局などを経て、2002~16年東京本社科学環境部。ライフサイエンス、環境、宇宙開発、科学技術政策などを担当。13~15年に厚生労働省がん対策推進協議会委員を務め、がん対策推進基本計画の中間評価などに携わった。現在は、オピニオングループ編集委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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Shu Ume