内容説明
特定の個人の成功体験ではなく、教育経済学の研究者らが、科学的な方法を用いて、大規模なデータを分析した結果から導きだした「効果的な教育法」。
目次
第1話 子どもを「ご褒美」で釣ってはいけないのか?―科学的根拠が明らかにする効果的な子育て
第2話 男女別学よりも共学のほうが学力は高くなるのか?―本当に子どもが成長できる学校とは
第3話 「生きる力」は「学力」よりも大切なのか?―人生を成功に導く「非認知能力」の鍛えかた
著者等紹介
中室牧子[ナカムロマキコ]
1998年慶應義塾大学卒業。米ニューヨーク市のコロンビア大学で博士号を取得(Ph.D)。日本銀行や世界銀行での実務経験を経て2013年から慶應義塾大学総合政策学部准教授に就任し、現在に至る。専門は教育を経済学的な手法で分析する「教育経済学」
松浦はこ[マツウラハコ]
2008年集英社ウルトラジャンプで商業誌デビュー後、ネーム構成や児童書の挿絵も手がける。2015年からビジネスコミックにも活躍の場を広げる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ミカママ
405
学力と経済学を結びつけたセンスが受けたのだろう。要は稼げる学力。目次をザッとなぞると①子どもと「ご褒美」②男女別学と共学③「生きる力」と「学力」。ご褒美をあげるなら、アウトプット(結果)よりもインプット(読書量など)。自己評価が高いから成績が上がるのではなく、矢印はその逆。「幼稚園児にマシュマロ」はよく聞く話だけど、やはりこういうのって結局生まれつきなわけで、後付けでどうこうできるものじゃないと思う。2020/04/04
Carlyuke
60
Kindle unlimited。ペリー幼稚園プログラムの実験で非認知能力について学んだことがとても良い収穫だった。非認知能力とはいわゆる「生きる力」のこと。その他最初に出てくる相関関係と因果関係の違いも良い学びとなった。また別の要因があるかも知れないことも検証しなければならない。 最後にまとめて参考文献リストが出ているのは良いが字が小さくて見づらかった。活字版も無料であるので見てみようかな。2020/08/19
みっこ
28
ベストセラーの漫画版。1時間ほどでさらっと読めます。育児や教育に関する情報が溢れる今、エビデンスがある情報に従うのは賢いやり方だと思う。勉強に対してのご褒美はやはりしっくりこないのですが、テレビゲームの時間や共学別学、才能ではなくプロセスを褒めるという内容に納得しました。ただあくまで『学力•非認知能力を上げる』というゴールが前提なので、それが全てでないことは忘れずにいないと。2022/06/30
空猫
21
prime readingで。本作の方を読了していたのだけど、漫画版で再読。マンガの後に文章で解説、と二度同じ内容が続くのでどちらかだけでOKだ。内容は親や教師が子供に対して出来る学力の付け方のまとめ。本作は文章がぎこちなかったけれど、こちらは読みやすいし、分かりやすかった。2020/11/29
き
20
この本は、教育を主観ではなくエビデンスで語ることを伝えている。子供がインプットした時に褒美を与えることは効果的。1日1時間程度のゲームはOK。「認知能力」だけでなく、「非認知能力」である「やり抜く力」と「自制心」などを鍛えることも大切。2021/01/10