内容説明
私たちの苦痛は、本当に現実がもたらすものなのか?私たちが幸福だと思い込んできたものは、本当の幸福だったのか?『超訳ブッダの言葉』『考えない練習』の著者が、誤解を恐れず、あえて語る。
目次
第1章 心に突き刺さった第二の矢を抜き去るために(「災害に遭うこと」=「嘆かわしいこと」?;起きてしまったのなら、心の二次被害を起こさぬように;「自粛」のなかからすくいあげられる最良の精神 ほか)
第2章 慈悲の偽の偽物の育て方(募金や寄付やボランティアは偽善か?;「やさしい」気持ちになれるときとなれないとき;赤の他人にはやさしくなれても、身近な人にはやさしくなれない ほか)
第3章 「幸福」の定義が変わるとき(快感イコール幸福という思い込みのなかで;「快感」獲得の歴史;「快感」が過剰になると、かえって欠乏感が増す? ほか)
著者等紹介
小池龍之介[コイケリュウノスケ]
1978年生まれ。山口県出身。月読寺(東京・世田谷)住職。東京大学教養学部卒業。2003年、ウェブサイト「家出空間」を開設、お寺とカフェの機能を兼ね備えた『iede cafe』を主宰(『iede cafe』は2007年に冬眠)。現在、自身の修行を続けながら、月読寺やカルチャーセンター・ヨガスクールなどで一般向けの坐禅指導、講演等を行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
りえこ
18
とても読みやすくわかりやすかったです。現代社会の弊害。2016/09/20
文章で飯を食う
13
震災後の時期に、あえて、このような本を出版したことは、すごいことだと思う。著者には人間の幸不幸が、事実として見えているのでしょ。みんながプチ修行者になっていけば、ずいぶんと穏やかで良い世の中になって行くでしょう。で、まずは、自分から、実践ですね。2018/02/04
ゴミ
2
改めて文章として読むと当たり前なことも深い、と思ってしまうのはこの本にある通りに非現実に浸り過ぎてしまってるなと気づく。2012/10/09
arodexi
2
常日頃気になっていた情報のインとアウトの量のバランスがやっぱりおかしくなっていると気づかされました。思っていることが言語化されると気持ち良いですね。穏やかな文章でゆっくり読むことができました。また近いうちに再読しようと思います。2012/03/12
yamaneko*
2
普段、なんとなくうやむやと感じていたことをスッキリ言葉で表現してもらった感じがしました。便利過ぎる世の中では、人間の神経の方が参ってしまう気がします。 意識的に同じリズムで生活し、単純だけど生活に密着した作業をすることは、精神を整える上でも大事だと思います。2011/11/04