内容説明
考えるな!感じろ!西洋哲学に伍すべき、東洋の叡智はなにかといえば、それは荘子の万物斉同の哲学だ。実在の世界はどういうものであり、そこで人間が生きることはどういうことか、を論じたものだ。SNSにがんじ絡めになっている現代社会だからこそ、荘子の哲学のエッセンスであり深奥である斉物論篇を読み解く。現代語訳だけでなく、原文・書き下し文を記す。原文には訓点を付す。書き下し文には懇切なルビを付す。学問的に正確に読みながらも、なんらの予備知識をも前提とせず、かならず理解できる!
目次
端書き
序章
天籟の章
真宰の章
道枢の章
寓庸の章
滑疑の章
無適の章
葆光の章
至人の章
天倪の章
物化の章
終章
奥書き
著者等紹介
山田史生[ヤマダフミオ]
1959年、福井県生まれ。東北大学文学部卒業。東北大学大学院修了。博士(文学)。現在、弘前大学教育学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
にょっち
0
あとがきが良かった。 「いくら読んでも荘子の哲学の何たるかは分からない。 分からないなりに、繰り返し読んでいると解りたいという気持ちが募ってくる。 分かることと同じくらい分からないことも大事ってことだろう。 分からないことは、自分が何をやるべきかを示してくれる。 分からなさと時間をかけて付き合うことが、いつか分かるための唯一のやり方だ。」 この文章を読んでなかったら絶対途中で挫折していた。 分からなくても良いんだと思い、一応最後まで読めた。 結局さっぱり分からなかったがきっとそれで良いんだろう。 2025/06/24