内容説明
集団的自衛権、「朝日叩き」、特定秘密保護法、暗黒の刑事司法…いま一番クールなジャーナリストがこの国の深層を射抜く。
目次
第1部 不寛容の空気に抗う(日本は七十年もの間、戦争をしてこなかった;集団的自衛権の行使容認は九条削除と同じ;弱者への配慮こそ権力者の矜持のはずが…;安倍首相の言動は憲法違反;ナチスの手口に似ている解釈改憲 ほか)
第2部 いま、この国の深層に蠢くもの(「刑事司法」という、この国の暗黒地帯;死刑制度の圧倒的容認に思う「情」と「理」;「朝鮮学校外し」で政治が子どもを傷つける;「被害者感情」に押し流されるままでいいのか;沖縄基地問題、議論されていない根源的問い ほか)
第3部 「知ること」が人を自由にする(何者でもないくせに何者にもなれると思えた時代;歴史の最初のデッサンを描く仕事;弱い立場の人々の側に立つという責務;寛容であることは難しくない;「事実が私を鍛える」 ほか)
著者等紹介
青木理[アオキオサム]
1966年長野県生まれ。ジャーナリスト、ノンフィクション作家。慶應義塾大学卒業後、共同通信に入社。社会部、外信部、ソウル特派員などを経て、2006年に退社にフリーに。テレビ・ラジオのコメンテーターも務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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matsu04
12
日本の刑事司法システム批判等々、相変わらず鋭い切り口である。このほか〝いま、この国の深層に蠢くもの〟として挙げられた数々の事象は、確かに余りにも不気味ではある。2015/04/07
akinbo511
9
数年の間に青木さんが雑誌に掲載した文章を中心にし、前後に対談がある。雑誌の連載は読んでいないけれど、こうしてまとめて読むと青木さんが拘って批判している対象が浮き彫りになっておもしろい。 2015/02/25
ジン
5
「いま一番クールなジャーナリストが」と帯にあるけど、実際はクールにしてホット(?)、なにしろ「抵抗の視線」だから。「アベノミクス」と言わず「安倍政権の経済政策」と言う現政権に対するクールさと、「掛け値なしに戦後最悪の政権」「失礼だけど僕、安倍さんって頭が悪いと思う」って言ってしまう率直さ、それってジャーナリスト。ジブリ『熱風』誌上でのインタビュー、『週刊現代』『月刊日本』での連載、慶應大生による短いインタビューというちょっと変わった3部構成だけど、通して読むとちゃんと「青木理の抵抗の視線」って感じ。2015/02/18
nakmas
4
去年2014年11月に出た(まとめられた)本だけど、今特に読まないといけない本です。 報道はその時代のデッサン、とは本当に言い得て妙。出来事の意味も、これからどうなっていくかもわからないけど、今見える素描から、時代の当事者は考えと行動を作り出していくしかない。2015/09/06
おね様
4
日本にいる数少ないジャーナリストの1人2014/11/23