出版社内容情報
「このように、タラ漁業とそれに付随した干しダラ輸出業は、当時のニューイングランド経済最大の富の源となっていたのである」(本文序章より抜粋)
本書は、植民地期ニューイングランドの基幹産業だったタラ漁業と干しダラ輸出業に着目し、同植民地の経済発展及びイギリス本国からの経済的自立化、そして独立戦争へ至るプロセスについて考察したものである。ケーススタディとして、当該期のニューイングランドを代表するタラ漁業・タラ交易都市マーブルヘッド(マサチューセッツ植民地)を取り上げ、同都市のタラ商人が遺した書簡史料を手がかりとしながら、環大西洋史とマーブルヘッド地域社会史が織りなしたグローカル・ヒストリーを描き出す。