感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
山口透析鉄
25
書店に注文して買いました。 著者が世界文学の重要作品を紹介している良質なYouTube動画等をUPされているので、音楽の分野の著書も読んでみたものです。 元々は2年前に神奈川県民ホールで再演された「浜辺のアインシュタイン」を見て感銘を受け、この作品(フィリップ・グラスのオペラ作品)についての解説動画を探す中で木石氏に辿り着きました。 私も某グリークラブにて男声合唱をしていましたが、部責(部長)はしても音楽的な責任者まではしていなかったので、作曲の手法は純粋に興味深かったです。(コメント欄に動画リンクを)2024/09/29
paluko
8
新聞で紹介されているのを見て図書館にリクエスト。実物が来てみたら判型が大学ノート(B5)でちょっと驚く。譜例がたくさん載っているので、たしかに小さい判型では無理があるだろう。ものすごく面白かった。特に「無調」「アルゴリズム作曲」など各単元の終わりに、それに対応する文学・美術など他分野の芸術の潮流や作品が紹介されているところが良い。35頁の記述「『ユリシーズ』はダブリンを舞台にした一日の物語ですが(略)完璧にギリシア神話の『オデュッセウス』と対応しています」を読んで、初めて『ユリシーズ』を読もうと決意した。2021/08/16
もよ
8
確かに「現代音楽風」の味付けのヒントが得られるのかもしれないけれども、むしろ「現代音楽」の「古典」(変な言い方ですが)を紹介する分かりやすい良書です。美術の世界では「美術手帳」が「現代美術」の古典を紹介するムックを出していますが音楽の世界では同様の出版は無かったように思います。2018/09/17
ハエドリ
4
超オススメ。ここまで分かりやすい現代音楽入門本は他に無いと思う。クセナキスってこんな風に作曲してたんだ、へえ。各作曲法を他分野と関連付けて簡単に考察してるのも面白い。ジャルジャルの漫才にミニマリズムをみた。2018/09/25
catquittyquitty
3
現代音楽の手法が大まかに歴史を追って紹介されている。『前衛音楽入門』と違うのは実作に重きがおかれている点だろう。手法として今すぐ実践出来るレベルまで捨象されたシンプルでわかりやすい説明ながら、コラムなどを通して当時の音楽、更には巻末の年表などにも現れているように同時代的な文化の流れが意識されており、他ジャンルと比較することではじめから抽象芸術だった音楽というもののあり方も考えられるようになっている。そのうえOpenmusic指南もあり。良書。2019/03/02
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