出版社内容情報
インターネットの経路制御技術(ルーティング)に関しては、IAB(インターネットアーキテクチャボード)の前委員長である、Christian Huitema氏よりも詳しい人はいないでしょう。本書は、彼が書いたベストセラーの完全改訂書であり、ネットワーク・プロフェッショナルのための「古典」ともいえる必携書の日本初訳出書となります。本書では、現在のインターネットがどのような仕組みで結合されているかを詳しく理解できるだけでなく、IPv6時代を迎えるこれからのネットワーク・アーキテクチャを知るための必読の一冊となるでしょう。
【目次】
第1章 インターネットのルーティングの概要
1.1 世界に広がったインターネット
1.2 インターネットの構成
1.3 ルーティングの研究
1.4 謝辞
第1部 アーキテクチャとプロトコル
第2章 インターネットのアーキテクチャ
2.1 インターネットにアーキテクチャはあるのか
2.2 エンドツーエンドの原則
2.3 すべての上にIPを
2.4 接続の見返りは接続
2.5 インターネットアーキテクチャの開発
2.6 インターネットの将来
第3章 インターネットプロトコル(IP)
3.1 運用モデル
3.2 インターネットアドレス
3.3 インターネットプロトコル
3.4 ICMP
3.5 IPパケットの送信
3.6 IPと関連プロトコル
3.7 ローカルネットワークの相互接続
第4章 IPv4からIPv6ヘ
4.1 IPv6のアドレス構造
4.2 IPv6のヘッダ形式
4.3 ICMPv6
4.4 アドレス解決
4.5 自動設定
4.6 IPv6の実用化の時期
第2部 内部ルーティングプロトコル
第5章 RIPが単純な理由
5.1 Routing Information Protocol
5.2 距離ベクトルプログラムの紹介
5.3 RIPバージョン1
5.4 RIPバージョン2
5.5 IPv6のRIPngの使用
5.6 その他の改良
5.7 シンプルであることの代償
第6章 OSPFはなぜ複雑か?
6.1 Open Shortest Path First
6.2 リンク状態ルーティングプロトコルとは
6.3 リンク状態プロトコルのほうが優れている理由
6.4 OSPFの設計
6.5 リンク状態データベース
6.6 OSPF内部のプロトコル
6.7 IPv6版のOSPF
6.8 研究と開発
6.9 複雑さとサービス
第7章 そのほかのルーティングプロトコル
7.1 RIPとOSPF以外の選択肢
7.2 ルータか、中間システムか?
7.3 IGRP
7.4 Enhanced IGRP
7.5 ルーティングプロトコルの選択
第3部 外部ルーティングプロトコル
第8章 EGP:グローバルインターネットへの第一歩
8.1 インターネットの自律システムへの分割
8.2 EGPによる情報の交換
8.3 ルート、距離、ループ
8.4 EGPの制限
8.5 BGPの開発
第9章 BGPとCIDRで世界のインターネットへ
9.1 急激な増加とCIDRの必要性
9.2 パスベクトルの概念
9.3 Border Gateway Protocol
9.4 IGPとの同期
9.5 成長に伴う苦悩
第10章 成長に伴う苦悩:CIDRからIPv6へ
10.1 アドレス、ネットワーク、ルーティングテーブル
10.2 相互接続の構造
10.3 ルーティングテーブルの集成とアドレスの割り当て
10.4 IPv6は解決策になるのか?
10.5 新しいIPの登場を待って
第11章 ポリシールーティング
11.1 ポリシールーティングの目的
11.2 プロバイダの選択
11.3 IDPRアプローチ
11.4 Multi-Protocol Label Switching
11.5 ポリシールーティングの未来
第4部 新技術
第12章 IPマルチキャストルーティング
12.1 マルチキャストの利点
12.2 マルチキャストルーティング
12.3 インターネット用のマルチキャストルーティングプロトコル
12.4 今日のインターネットマルチキャスト
12.5 IPマルチキャストの普及について
12.6 マルチキャストルーティングの将来
第13章 モバイル技術
13.1 モバイルホスト
13.2 IPをモバイル利用する目的
13.3 アーキテクチャと用語
13.4 プロトコルとルール
13.5 その他の改良
13.6 モバイルとIPv6
13.7 モバイルの未来
第14章 ネットワークサービスの質とリソース予約
14.1 キューと遅延
14.2 キューイングとスケジューリング
14.3 予約プロトコル
14.4 リソース予約は必要か
14.5 差別化サービス
14.6 将来のインターネットサービス
第15章 新しいIPに向けて
15.1 インターネットは生きている
15.2 アドレスの枯渇
15.3 IPv6の準備
内容説明
本書は、現在のインターネットがどのような技術で接続されているかを詳しく説明しているだけでなく、21世紀のネットワーク・アーキテクチャに対する現実的な理解を得ることができる。
目次
インターネットのルーティングの概要
第1部 アーキテクチャとプロトコル(インターネットのアーキテクチャ;インターネットプロトコル(IP)
IPv4からIPv6へ)
第2部 内部ルーティングプロトコル(RIPが単純な理由;OSPFはなぜ複雑か?;そのほかのルーティングプロトコル)
第3部 外部ルーティングプロトコル(EGP:グローバルインターネットへの第一歩;BGPとCIDRで世界のインターネットへ;成長に伴う苦悩:CIDRからIPv6へ ほか)
第4部 新技術(IPマルチキャストルーティング;モバイル技術;ネットワークサービスの質とリソース予約 ほか)
著者等紹介
ウイテマ,クリスチャン[Huitema,Christian]
1991年から96年までIABメンバー(93年から2年間はチェア)としてインターネット・プロトコルの発展を監督する。1996年まで仏INRIAに在籍。2000年1月までは、テルコーディア・テクノロジーズ(旧ベルコア)のチーフサイエンティストおよび特別研究員。2000年2月からはMicrosoftのアーキテクトとして、WindowsネットワークのIPv6サポートなどを担当する。1995年からISOC理事も勤める。著書に、本書のほか「IPv6次世代インターネット・プロトコル」がある
前村昌紀[マエムラアキノリ]
1991年に九州芸術工科大学を卒業。同年NECに入社。同社インターネットサービス(現BIGLOBE)の立ち上げに参加した。2000年にグローバルワンコミュニケーションズに入社し、現在は同社IP技術部シニアマネージャ。JANOG運営委員、JPNICのIPアドレス検討部会・主査、APNICのExecutive Councilメンバーでもある
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。