出版社内容情報
ブッキーとクッキーは大親友。ふたりは「本の中」に住んでいる。
ブッキーは「左ページ」、クッキーは「右ページ」が自室(居場所)。
本好きのブッキーは、好奇心旺盛。部屋は本棚でいっぱい。
料理好きのクッキーは職人肌で、新しいことを試すのは苦手。部屋には料理道具が一式ずらり。ずっと部屋で料理をしていたい。外の世界になんて出たくない。
ふたりはいつも、クッキーの部屋で楽しくすごしていた。
あるときブッキーは、
「なぜいつも僕が行くばかりで、クッキーは来てくれないんだろう?」
――ふたりは意地を張り合い、ケンカに。
でも、一人で読書や料理をしても楽しくない。
それではと歩み寄っても、すれ違ってしまう。
仲良しに戻れるか?
――本好きなブッキーは、持ち前の好奇心、未経験のことにチャレンジする勇気、コミュニケーション力を発揮する。意地の張り合いから脱すると決め、お菓子づくりにチャレンジし、クッキーを誘い、固く閉ざした心の扉を開けることに成功する。
仲直りのきっかけを作ってもらったクッキーはブッキーに感謝し、新しいことに興味を持ち、挑戦すること、外の世界に心を開くことの大切さを学ぶ。
こうしてふたりは無二の親友になった。
どんな子も経験するちょっとした事件から、「他者理解」「妥協」「仲直り」「ともだちのありがたさ」を、本がもたらす効用をにじませながら、紙の絵本ならではのアイディア、かわいいキャラクターとストーリーで伝える。
友だちとぶつかりへこむ子を見た親なら、すぐ読み聞かせしたくなる本。