家康の経営戦略―国づくりも天下泰平もカネ次第

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家康の経営戦略―国づくりも天下泰平もカネ次第

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  • サイズ 46判/ページ数 239p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784798060804
  • NDC分類 210.52
  • Cコード C0030

出版社内容情報

江戸幕府が270年もの長期政権を保てた理由は何か?
第一には「神君」家康の貯蓄や投資などの財テクにある。

家康は莫大な石高を誇り、
子孫のためにかなりのお金を貯め込んだが、
それは信長も秀吉も同じことであった。
では、なぜ家康だけが長期政権を築くことができたのか?

その理由は、以下の2つ。
まず、お金の稼ぎ方が前任の2名とは違っていたこと、
次に、稼いだお金の使い方が違っていたことにある。

家康の場合、お金稼ぎに長い時間を掛けていない。
たとえば、合戦は極力すぐに終わらせるなど、
非常にコスト・パフォーマンスにすぐれた武将だったのだ。

さらに、全体的な人件費もかなり安上がりで済ませている。
有能な家臣を雇い入れるリクルートには費用を掛けずに成功しており、
その他の家臣から不満が出ないシステムを築いていたのだ。

第二に、家康がつくった組織維持のシステムが、
江戸時代を通じて効果的に機能したことにある。

たとえば、ライバルになりそうな豊臣家を存命中につぶしておき、
その他の大大名は参勤交代などの制度をつくって資金を減らさせ、
ほかにも公家を統制下に置いたり、寺社の特権をなくしたりするなど、
徳川家以外の者が権力を持たないような体制を確立している。

さらに、質素倹約を旨とし、自分たちは襟を正しておきながら、
江戸市中の治水工事には惜しげもなく金を出し、商売を自由にさせた。
結果、今の東京につながる超巨大都市「江戸」を建設できたのである。

さらに、世界最新の金融システムを確立し、
経済不安を一気に解消させ、経営基盤を盤石なものとした。
こうして徳川幕府は、日本史上最長の政権を保つことになったのだ。

その「日本史上最高の経営者」ともいえる家康の戦略を、
財政力、組織力、計画実行力といった根本的となる部分や、
人心掌握術、組織維持の方法論といった細かいところまで、
当時の詳細な記録を紐解いた具体的なエピソードを交えながら、
わかりやすく解説したのが本書です。

元国税調査官が教える「不滅の経営戦略」は、
経営者やエグゼクティブクラスの方々はもちろん、
一般ビジネスパーソンも知っておきたいことばかり!

先行き不透明な時代だからこそ、歴史が今後の方針を教えてくれます!

【内容の紹介】
第1章 なぜ家康には戦国随一の「忍耐力」があったのか?
第2章 超巨大都市・江戸を建設した不気味な財政力
第3章 豊臣家を分断せよ! ライバルの弱体化は迅速に
第4章 「関ヶ原の戦い」を短時間で終わらせた高等戦略
第5章 内政も外交も! 死ぬ前にやるべきことはすべてやる
第6章 江戸時代の経済を安定させた家康の貨幣制度とは?
第7章 「平穏な江

内容説明

なぜ家康だけが幕府を開けたのか?270年も続いた驚異の生存戦略。財政力は信長の2倍!世界最新の金融システム。超巨大都市・江戸を築いた将軍の経営手腕。

目次

第1章 なぜ家康には戦国随一の「忍耐力」があったのか?
第2章 超巨大都市・江戸を建設した不気味な財政力
第3章 豊臣家を分断せよ!ライバルの弱体化は迅速に
第4章 「関ヶ原の戦い」を短時間で終わらせた高等戦略
第5章 内政も外交も!死ぬ前にやるべきことはすべてやる
第6章 江戸時代の経済を安定させた家康の貨幣制度とは?
第7章 「平穏な江戸時代」を築いた徳川幕府の飴と鞭
第8章 270年に及ぶ太平の時代を貫いた家康イズム

著者等紹介

大村大次郎[オオムラオオジロウ]
元国税調査官。国税局に10年間、主に法人税担当調査官として勤務。退職後、ビジネス関連を中心としたフリーライターとなる。単行本執筆、雑誌寄稿、ラジオ出演、テレビの監修等で活躍している。税金・会計関連の著書多数。学生のころよりお金や経済の歴史を研究し、別ペンネームでこれまでに30冊を超える著作を発表している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まーくん

86
著者は元国税調査官、国税局で主に法人税を担当。そんな職業柄か家康について経済的視点から読み解く。大変読み易く分かり易いのだが、家康の戦略・行動について一部定説と異なる説を唱えている点もあるが、概ね既刊の出版物のエッセンスの組み合わせで、深みにに欠けるように感じた。家康は強い相手とは戦わず、相手が弱くなった時に一気呵成に相手を打ち負かした。(但し、これは結果論かも)そして「天下泰平もカネ次第」関ヶ原直前、家康の経済力は諸大名の中で突出していた。経済力を何百万石と数値で具体的に比較している点が面白い。2024/08/01

森林・米・畑

11
徳川家康の凄さがよく分かりました。ただ戦上手なだけではなく、忍耐、運、判断力、人間を見る眼力、経済力など。東京の繁栄は家康の江戸建設のお陰だし、260年も安寧な江戸時代は家康の作った仕組みにある。世界的に見てもすごい人だったのだと思いました。経済的視点から見る歴史というのは初めてだったのでなるほどなと納得させられました。2020/06/17

浅見ヨシヒロ

5
約270年も続いた江戸時代。 『江戸幕府』の最大の武器は、兵力ではなく豊富な財政力に裏打ちされた徳川家康の経営戦略でした。 反乱の芽を事前に摘み取る内政手法やお家騒動を防ぐ御三家制度によって、江戸時代は戦争がほとんどない太平の世となったのです。 記事をブログにまとめたので、どうぞご覧下さい→https://asami-book.com/bookshelf-138/2020/08/29

読書国の仮住まい

4
この手の本はどうしても歴史の事実が分かっているから、そこから探し当ててくる要素は結果論でしかない。 例えば待つことの忍耐力を挙げているが、実際天下が転がり込んでくるかは不確実。 唐入り(朝鮮出兵)も参戦しなかったことを慧眼だと褒めそやかすが、日本以外の褒美の土地を探し求めた結果。 成功していれば、徳川家は相対的に弱体化していた。 血族を絶やさぬよう御三家を創設したが、皮肉なことにそれが幕末において崩壊を招いている。 とはいえ270年近くの太平を築いたことも事実。 だが発展を妨げた要因もまた一面にあるか。2021/10/06

さとうはるみ

3
石田三成に経済封鎖をされていた家康さんは関ヶ原を起こすしかなかった。しかも野戦に引きずり出しての短期決戦で。ということが経済視点で書かれていて新鮮。歴史家は経済という視点で見ないからである。 彼は自分が有能ではないと思っていたからこそ学んだのだろう。だから、信長秀吉家康と並び称されるだけの人になった。大坂が経済都市として重要でここから離れない豊臣家は滅ぼすしかなかった。まるで信長さんの石山十年戦争である。両者とも大坂と言う土地や都市が重要だと理解しているからこそ大合戦に及んだのだから。2022/09/13

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