「人工超知能」―生命と機械の間にあるもの

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「人工超知能」―生命と機械の間にあるもの

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  • サイズ B6判/ページ数 318p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784798050454
  • NDC分類 007.1
  • Cコード C0050

出版社内容情報

本書では、AIに関する哲学的な議論の中でも、最も基礎的な「AIは人間の知性を超えられるか?」というテーマを取り上げます。

内容説明

高度な自律性を持つAIやロボットが出現したあかつきには、意識や責任、創造などの根源的な問いに誰しも直面せざるを得なくなる。そうした未来はあっという間に訪れる可能性もあるので、今から準備的に議論しておく必要がある。今のAIは人間に与えられた欲望しか持ち得ない。だが、報酬系自体をニューラルネットワークによって構成し、報酬をダイナミックに変更させることができたら、人間が与えた以上の欲望を持てるようになる。そうなると、機械の暴走や反乱といったSF的な危険が現実的な問題となる。もはや、哲学的議論を抜きにAIは語れない。これは技術的な問題であるばかりでなく哲学的な問題でもあるのだ。

目次

第1章 AIは未来をどう変えるか?
第2章 AIの歴史をたどり、AIの正体を明らかにする
第3章 機械学習とディープラーニング:人間の直観を再現できるか?
第4章 汎用AI:人間レベルのAIは実現可能か?
第5章 AIは人間の知性を超えられるか?
第6章 ターミネーターは現実化するか?
第7章 AIに意識は宿るか?

著者等紹介

井上智洋[イノウエトモヒロ]
駒澤大学経済学部准教授、早稲田大学非常勤講師、慶應義塾大学SFC研究所上席研究員、総務省AIネットワーク化検討会議構成員。博士(経済学)。専門はマクロ経済学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おおにし

15
2017年7月刊。最近読んだAI入門書はどれもAI技術の解説であり、そもそも人工知能とは何かを論じたものではない。本書では、人間の意識とは何であるか、人工知能が意識を持つ可能性はあるのかなどという、AIの哲学論が後半展開されていて興味深い。もちろん議論は入り口のところまでであるが、我々自身が自らの脳と心の仕組みを解明できなければ、真のAIは誕生しないということは間違いのないところだ。2018/05/31

Pustota

12
「意識とは何か?」という問いが、これからは切実で現実的なものになるかもしれないという出発点は面白かった。AI研究についてのまとめも、わかりやすくて読みやすかった。ただ意識を巡る議論は少々混乱しているように思える。初めの問いに対し、まだまだ混乱している段階なんだなと思わされた。2021/05/07

スプリント

10
人工知能を突き詰めていくと「人間とは何か」という哲学的命題にどうしても突き当たりますね。2017/12/16

inami

9
◉読書 ★3.5 AIに興味があり他の書籍もそこそこ読んでいるが、本書は「AIは人間の知性を超えられるか?」すなわち「人工超知能(超AI)が実現可能か?」ということがテーマとなっている。そもそも知性って何?、意識って何?といった根源的な問いが浮き上がってくるのだが・・。内容は、AIの歴史から始まり、AIの火付け役となった技術「機械学習とディープラーニング」、汎用AIの実現方法としての「全脳エミュレーション(脳のコピー)と全脳アーキテクチャ(脳機能を真似る)」そして哲学も絡む・・、シンギュラリティくるね・・2017/12/06

坂上二郎ラモ

7
正直難しかった。AIで文系の学問は廃れると思っていたけど哲学などが今後も更に必要になるらしい点には驚いた。コンピュータ誕生の経緯を技術的な側面から語ってて興味深いのだけど、こちらの知識不足で未消化な部分が増えていき読み進めるうちにちょっと迷子になってしまった。マトリックスやターミネーターの話が出て来るあたりでかろうじてイメージ出来たけど。単に技術が進歩するだけの話ではなくて倫理的な制限をどこにどのように設けるべきなのか、否かという議論が必要だということはよくわかった。2017/12/06

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