内容説明
「無意識」と「学習」で解き明かす経済の謎。面白いだけじゃない、「使える」行動経済学。
目次
第1部 「行動の決定と改善」における基本メカニズム(人はどのように行動を決定し、改善するのか)
第2部 「不合理行動」の原因とタイプ分け(5種類の不合理行動のタイプ(1)認知的節約による不合理行動
5種類の不合理行動のタイプ(2)本能的な評価による不合理行動
5種類の不合理行動のタイプ(3)近視眼的な本能による不合理行動 ほか)
第3部 行動経済学の応用(「行動」を自然に引き出すアプローチ;ファイナンス分野の不合理行動;多様な分野に応用される行動経済学)
著者等紹介
川西諭[カワニシサトシ]
1971年北海道生まれ。1994年横浜国立大学経済学部卒業。1999年東京大学大学院経済学研究科博士課程満期退学。1999年上智大学経済学部専任教員。2000年経済学博士(東京大学)。現在、上智大学経済学部教授、行動経済学会理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ケルトリ
4
人は得より損を大きく感じる。利益はすぐに確定させたい・損はたとえ傷が広がる可能性があったとしてもなくしたい。『プロスペクト理論』が一番心に残った。2020/05/04
びゅうし
2
始めて読んだ行動経済学の本で、前提知識なしでも読みやすくて、面白く読めた。
がっち
2
モンティホールの問題、サンクコストの呪縛など面白い心理学上の問題もあってよいが、経済学というよりはやはり心理学に近い。もう少し経済学的要素がほしかった。2012/08/01
石臼
1
人が何で不合理な判断をするかを一言で表せば、楽をしたがっているからだということになる。思考に使うエネルギーを節約するために、これまでと同じように考えたり、周りと同じように考えたりする。そのことが良く分かる本。2014/07/28
chia
1
システム1…本能的、無意識的、自動的 疲れない 速い システム2…理性的、意識的、臨機応変 疲れる 遅い。 考える時間がないとシステム1が起動、考える時間があっても人はシステム1を使いたがる(認知的節約)→この結果不合理な行動が起こる ただしシステム2を使っても不合理行動はおこる 不合理行動のメカニズムを説明したうえで、これをなくそうとするのではなく、どう向き合うかに焦点をあてているところが本書の特徴だと思う。 2011/09/30