インターナショナル新書<br> 死なないための暴力論

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インターナショナル新書
死なないための暴力論

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  • サイズ 新書判/ページ数 256p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784797681369
  • NDC分類 361.3
  • Cコード C0230

出版社内容情報

ブレイディみかこさん、推薦!!
「『暴力はいけません』と決めつけることの暴力性に、私たちは気づいているだろうか」

「暴力反対」とはよく聞くけれど、じつは世の中は暴力にあふれている。
国は警察という暴力装置を持っており、問答無用で私たちから徴税する(そして増税する)。資本主義は、私たちを搾取し、格差を生み出す。家父長制は男性優位・女性劣位のシステムをつくりあげる。一方で、こうした暴力に対抗して、民主化や差別の撤廃などを成し遂げてきたのも、また暴力である。世の中にあふれる暴力には、否定すべきものと、肯定せざるをえないものがあるのだ。
世界の思想・運動に学びつつ、思考停止の「暴力反対」から抜け出し、倫理的な力のあり方を探る。

【内容の一部抜粋】
・人間は、そもそも暴力的な存在である
・暴力は、ヒエラルキー(階級)の上位がふるうものと、下位がふるうものに大別される
・新自由主義経済がチリの軍事クーデターの要因となった
・刑務所では、受刑者は搾取され、受刑者自身が対象となるビジネスを生み出す(産獄複合体)
・インド独立も、アパルトヘイトの撤廃も、公民権運動も、女性参政権獲得も、「暴力と非暴力のセット」によって達成された
・メキシコには権力を求めない「サパティスタ民族解放軍」という反政府武装組織がある
・クルド人たちは、国家樹立を目指さない男女平等の運動「ロジャヴァ革命」を起こした
・抵抗運動の多くは、中長期的に見れば成功している
・相互扶助もまた、(暴)力のひとつの表れである

【目次】
・第一章 世界は暴力にあふれている
・第二章 支配・搾取する、上からの暴力
・第三章 自律・抵抗する、下からの反暴力
・第四章 暴力の手前にあるもの

【著者略歴】
森 元斎(もり・もとなお)
1983年生まれ、東京都出身。長崎大学教員。専門は、哲学・思想史。博士(人間科学)。中央大学文学部哲学科卒業、大阪大学大学院人間科学研究科修了。日本学術振興会特別研究員、パリ第十大学研究員などを経て、2019年より現職。現代思想やアナキズムに関する思想の研究をおこなっている。著書に『具体性の哲学』(以文社)、『アナキズム入門』(ちくま新書)、『国道3号線』(共和国)、『もう革命しかないもんね』(晶文社)など。

内容説明

「暴力反対」とはよく聞くが、世の中は暴力にあふれている。国は警察という暴力装置を持ち、問答無用で徴税する(そして増税する)。資本主義は私たちを搾取し、格差を生み出す。家父長制は男性優位・女性劣位のシステムをつくりあげる。こうした暴力に対抗するには、また別種の暴力が必要となる。暴力には否定すべきものと、肯定せざるをえないものがあるのだ。思考停止の「暴力反対」から抜け出し、世界の思想・運動から倫理的な力のあり方を学ぶ。

目次

第1章 世界は暴力にあふれている(暴力的な私たち;暴力の思想史;暴力論を組み合わせる;非暴力を批判する)
第2章 支配・搾取する、上からの暴力(構造的暴力とはなにか?;ショック・ドクトリン;廃絶運動)
第3章 自律・抵抗する、下からの反暴力(サフラジェット;統治と抵抗;サパティスタ民族解放軍(EZLN)
ロジャヴァ革命
反暴力を定義づける)
第4章 暴力の手前にあるもの(相互扶助;抵抗運動は無駄なのか?;私たちの闘い方)

著者等紹介

森元斎[モリモトナオ]
1983年生まれ、東京都出身。長崎大学教員。専門は、哲学・思想史。博士(人間科学)。中央大学文学部哲学科卒業、大阪大学大学院人間科学研究科修了。日本学術振興会特別研究員、パリ第十大学研究員などを経て、2019年より現職。現代思想やアナキズムに関する思想の研究をおこなっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

skunk_c

61
帯が内容を見事に要約している。著者はアナキズムの入門書も出している哲学者で、軽妙な語り口(栗原康ほどぶっ飛んではいない)だがその幅の広い引用からきちんとツボを押えている。「国家は暴力装置」という基本的な事柄を、現在の日本の若者は意識していない様に見える中、本書の持つ役割は大きい。すぐにガザについて思いついたが、「はじめに」で一瞥をくれているだけ。面白かったのがメキシコのサパティスタ民族解放軍とクルドのロジャヴァ革命。オジャランがアナキズムに転じていたとは。しかしPKKとアメリカの関係に言及がないのはなぜ?2024/04/11

活字スキー

16
タイトルと帯に心惹かれて読んでみた。初読みの著者は現在長崎大学で現代思想やアナキズムについて研究しているそう。学問としてきちんと学んだわけではないが、アナキズム(無政府主義)ってコミュニズム(共産主義)よりさらにラディカルで非現実的な、イッちゃってる思想というイメージだったのだけれど、本書を読む限りにおいてはサタニズムとかなりの部分で通じるものがありそう。必死に声をあげる者に対して冷ややかに「自分は右でも左でもございません」なんて利口ぶってる奴は実のところ姑息で卑怯な犬でしかない!2024/04/05

かんがく

16
極右・極左ならぬ極中道の危険性という指摘が面白かった。「暴力はいけないよ」「右も左もないよ」とお利口なことを言っている人々は、構造的暴力に目をつぶって政治権力や資本主義の暴走を手助けしているに過ぎないという厳しい批判。最近流行りのゆるふわアナキズムでなくて、下から上への暴力!抵抗!革命!というお話。2024/02/18

冬佳彰

11
「暴力は絶対ダメ」と言うが、ヒエラルキーが上の人間や組織が真綿で首を絞める的に振るう構造的暴力に抗う場合、(様々な形式の)<暴力>という戦術を取らざるを得ない場合はあるだろう。では、その<暴力>の歴史的な意味づけ、経緯は? 現代の様相は? といった本。色々と知らないことがたくさん含まれていた。俺は不勉強だったな。ふんわりとした非暴力礼賛の風潮の中、意味のある本だと考える。2024/03/27

Tom

7
2024年2月刊。著者は名著『アナキズム入門』の森元斎。「もとなお」と読むのだが、もはや誰もそう呼ばず「げんさい」で通っている。一般向けのアナキズム本がここ数年点数を増やし続けているが、多くはアナキズムのゆるい部分を強調した「ゆるふわアナキズム」である。それらの嚆矢の一人であった著者は、本書に昨今の「ゆるふわ」的な風潮に対する自戒を込めて、アナキズムの暴力的な側面を描いている。第一章:まず暴力とは何か。言ってしまえば人間が生きることは他者(動植物含め)からの強奪により成り立ち、暴力である。→2024/02/19

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