内容説明
グルメブームと情報化に引っ張られて、身も心も満腹状態を求めて突っ走った平成ニッポン。雑誌『Hanako』や『dancyu』が先導し、『ミシュラン』が立ち上がれば一億総グルメ状態へ。日本の美味しい歴史と思い出を振りかえりつつ、分析。そして令和。タピオカドリンクが人気の理由はプニュプニュの食感だけではなかった!?コロナウイルスの影響で小麦粉が品切れを起こした理由まで、グルメブームを総ざらい。
目次
第1章 情報化が進んだ30年(「Hanako族」の誕生;『dancyu』の成立 ほか)
第2章 グルメが定着していく時代(デパ地下ブーム;生春巻きが大人気 ほか)
第3章 スイーツ・パン・ドリンク(ティラミスブームとは?;マカロン好き ほか)
第4章 時代を映す食文化(「平成米騒動」を振り返る;「英国一家」大人気 ほか)
第5章 家庭料理の世界(「子ども料理」に注目;社会現象化した栗原はるみ ほか)
著者等紹介
阿古真理[アコマリ]
作家、生活史研究家。1968年、兵庫県生まれ。神戸女学院大学卒業。食を中心に、食にまつわる生活、女性の生き方などの分野で執筆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kinkin
98
食の情報化が今のように進んだのはここ30年ぐらいのようだ。それまで食に関する番組はあっても今のように各テレビが朝な夕な全国を巡りあれを食べたりこれお食べたり『これが有名ななんとか牛のなんとかになります』それを食べたレポーターの女が食べ物を口にいれながら『おいひー』と叫ぶ。グルメ雑誌やテレビ番組そして今のSNSが現在の食ブームを作ったことには間違いない。去年のタピオカドリンクは今はどこえやら・・・ブームに弱い日本人に次の手を考えている売人は虎視眈々。GO TO EATでどこが勝つのだろう。図書館本2020/11/01
ようはん
20
平成の始まりから令和の現在までの食ブームの振り返りや食文化の変化。93年の米騒動とかゴーヤーマンとかは懐かしいし、スターバックスの初上陸が96年なのは驚き。ラーメンにしてもカレーにしても30年前の子供時代思い出せば今は多種多様になったとは実感する。2020/11/24
Yutaka Matsuzawa
15
平成元年から現在まで、約30年間の食の流行について。ティラミスはもちろん出てきたが、私の中で衝撃だったパステルのなめらかプリンは出てこなかった。何でかという感じ。世の中の出来事と流行った食べ物を単に年表にするだけのほうが面白かったかも。後半に料理研究家で世相を映した章があった。そっちのほうが面白かった。私もカツ代やケンタロウの小林家のレシピにはお世話になったし、瀬尾幸子のおつまみで晩酌し、平野レミの料理で爆笑したもんな。レシピに料理研究家の生き様が反映されるのは面白い。2021/02/04
紫の煙
12
スイーツのパートでは、知らないものも幾つかあり。流行りの紹介だけでなく、社会背景の解説もあった。食ブームは、女性の社会進出やグローバル化が生み出してきた。コンビニの拡大もそうだ。次は何が流行るのか、楽しみだ。2021/01/30
K1
10
確かに流行したなぁー企業やお店からの発信でとか、消費者のニーズにあわせてとか、繰り返し流行るものもあるけれど、差異があったりと、「何が食べたいの?日本人」って聞きたくなる気持ちわかります。2021/09/24