出版社内容情報
書誌学が専門のリンボウ先生が「自分が読みたい本を読むべき。読書に貴賎なし」と、読書の楽しみ方を惜しみなく披露。古典の魅力から蔵書整理法まで、書物に触れる真の歓びに満ちた著者初の読書論!
林 望[ハヤシノゾム]
内容説明
仕事や生活に役立てたい、情報通になりたい…。最近の人は読書に実用的な価値ばかりを求め、書物をゆっくり味わうことを忘れてはいないだろうか。本書は、そのような傾向に異を唱えるリンボウ先生が、「読書に貴賎なし」と、読書を自在に楽しむ方法を惜しみなく披露。古典作品の魅力と読み方も、書誌学の専門家としての知識を交えながらわかりやすく解説する。書物に触れる真の歓びに満ちた著者初の読書論!
目次
第1章 読書と知
第2章 読書法あれこれ
第3章 人と本
第4章 古書ことはじめ
第5章 真髄は古典にあり
第6章 耳の読書
第7章 書物はどこへ行くのか
著者等紹介
林望[ハヤシノゾム]
作家。国文学者。1949年、東京都生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程満期退学。ケンブリッジ大学客員教授、東京藝術大学助教授等を歴任。『イギリスはおいしい』(平凡社)で第39回日本エッセイスト・クラブ賞、『ケンブリッジ大学所蔵和漢古書総合目録』(P・コーニツキとの共著、ケンブリッジ大学出版)で国際交流基金国際交流奨励賞、『謹訳源氏物語』(全10巻、祥伝社)で毎日出版文化賞特別賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マエダ
93
読書論はすべて読むくらいの気持ちである。本書では古典をかなり勧めている。2017/04/26
ばりぼー
52
読書は、仕事や生活に役立てたいと考えてするものではない。読書においてもっとも大切なことは、自分が読みたいものを読むことである。私は他人が何を読んでいようと一切気にしない。本を買ったものの途中で挫折し、最後まで読みきれなくても恥ずかしいことではない。本を読むには「機が熟す」必要があり、それまでは寝かしておけば良い。ただそのためには、本は買って座右に置いておくべきで、挫折したものを含めて読んできた本を振り返ることは、自分の人生を振り返ることに他ならない。図書館で借りた本の知識は、しょせん「借りもの」である。2017/04/18
阿部義彦
38
現在気を吐いているインターナショナル新書の一冊。集英社の季刊誌kotobaが母体。同じく季刊誌新潮社の「考える人」がやむなく休刊した中で(最終号は読んでませんが買った。)わりと骨太な特集で奮闘しています。どっちも私は好きでしたが。リンボー先生の読書論、概ね賛成ですが、本を捨てないで取っておけとか、同じ本を買うとか場所と金に限りのある私には、そりゃ書庫が持てるリッチマンでしたら可能な事でしょ!と突っ込みたくなる場面も。自分が読みたい本を読む、世に阿たベストセラーだから読むのは本当の読書では無い、には大賛成。2017/04/18
姉勤
36
直木賞?ふーん、芥川賞?へぇーってのが著者のスタンス。十年前の受賞作をおぼているかと問われれれば、去年すら覚束ない。興味を持った本を、好きなだけ、自分のペースで。ただし、買って、 手元に置きましょう。詰まらなくても、読まなくても捨てるのはやめましょう。古典を読みましょう。そこまで読んだら、手放していいです。 2019/07/19
TSUBASA
29
日本国文学者の林望氏が考える読書のあり方。賛同できる所も少なくなかったけど、カタブツ臭くて好きになれない。「読書に制限を設けるな」とかオープンなことを主張する割に「翻訳書は読まない」とか「本は捨てない方が良い」とか「真髄は古典にあり」とかこだわりが強い感じなので、結句古典オタクの独り語りっぽい感じが。古典の面白みとか語る部分はまぁまぁ興味深かったけど、正直な所、筆者の主張は最後の章を一ページ読めばよろしい。あとは趣味を披瀝しているに過ぎない。2018/04/24
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- 多読教材から見た英文法