出版社内容情報
山犬の群れで生まれ、人嫌いだった子犬が、人に寄り添う、ボランティア犬もか吉へと成長した4年間の軌跡。ジャーナリスト江川紹子がつづる、和歌山発感動のドキュメンタリー!
内容説明
山犬の群れで生まれ、人嫌いだった子犬が人に寄り添う、ボランティア犬へと成長した4年間の軌跡。ノンフィクション作家・江川紹子がつづる和歌山発、感動のドキュメンタリー!
目次
第1章 側溝で保護した、子犬がやってきた
第2章 病気とのたたかいと、人嫌い
第3章 人に寄り添う、ボランティア犬に
第4章 動物愛護教室「わうくらす」でのふれ合い
第5章 それからも、山あり谷あり
第6章 地域に広がる様々な活動
第7章 家族の愛犬から、みんなの愛犬へ
第8章 防犯パトロール犬隊が出発!
著者等紹介
江川紹子[エガワショウコ]
ノンフィクション作家。1958年8月4日東京都杉並区生まれ。1982年から1987年まで、神奈川新聞社会部記者として勤務。29歳で退社。以後フリーライターとして活動。1989年に坂本弁護士一家とその家族が行方不明になって以来、オウム真理教問題と関わる。次世代へのメッセージを発信し続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Ikutan
54
表紙のモカ吉くんの表情、笑っているみたいで癒されます。実は、彼は瀕死の状態で飼い主の吉増さんに保護された野良犬の仔犬。初めは人嫌いでアレルギーなどのたくさんの病気を抱えていたという。彼がボランティア犬として活躍出来るようになったのは、犬のしつけのインストラクター、千晴さんの丁寧で的確な指導と吉増さんの工夫を凝らした食事や献身的なお世話のお陰だ。生来の穏やかな性格に吉増さん家族や千晴さんのたっぷりの愛情を受けて地域の一員として役割を果たすモカ吉くん。その誇らしげな表情が凄くいい。素晴らしいですね。2016/02/12
かいゆう
37
子犬の時に保護された時も酷い状態で、アレルギーや病気も見つかり、人嫌いで本当に大変だっただろうと思います。野犬からセラピー犬&パトロール犬となり活躍しているもか吉くん。「ボランティアなどで人の役に立つ動物が増えれば、社会の動物を見る目が変わっていき、動物を巡る状況も改善されるのではないか」千晴さんのこの言葉を見て、自分たちにもできる事があるかも知れないと思いました。災害時の犬の避難についての課題がいっぱい。先ずは散歩中に、犬連れでない人や子どもたちともコミュニケーションをもっととるように心掛けたいです2016/03/12
kmfm
20
私の住む岐阜県でも、動物愛護センターで訓練された犬が老人ホームを慰問し、お年寄りの癒しになっているというニュースを見た。もか吉もそうだけど、いらない、役に立たないと言われ捨てられた犬が、こうして社会の中で大切な一員となるなんて本当にステキなことだと思う。ほめて教えるプログラムはいいと思う。広がって欲しい。きっといらないと言われる犬は減ると思う。江梨子さんをはじめ、多くの人に関わることで、皆に愛される犬になった。わうくらす、セラピー、地域のボランティア、その取り組みもすばらしい。おすすめ★★★★★2016/03/01
はむちゃん
16
一度人間に裏切られた犬がこうして人間の役に立てること。もか吉が笑顔を取り戻せたこと。犬をつれていることによって新たな出会い・関係が生まれること。素敵で素晴らしいことだと思う。うちの犬には、悪いことをした時、「ダメ!」この二文字。悪いことをしていない時、何も言わない。指示を聞いた時だけ、「いい子!」「おりこう!」「えらいね!と褒める。これはだめだったのかと思った。そして災害時には犬をつれて入れる避難所がほしい。多くの人に事実を考えてほしい1冊。2016/03/11
こうちゃ
15
☆4 側溝にいたのを保護され、人嫌いだった子犬が人に寄り添う、ボランティア犬へと成長した4年間の軌跡をノンフィクション作家・江川紹子さんが綴る和歌山発、感動のドキュメンタリー。無表情だった”もか吉”が表紙の笑顔になるまでには、家族となった吉増さん一家やボランティア犬としての適正を見つけたインストラクターの方の存在が大きいと思う。犬好きの人はもちろん、犬嫌いな方も読むと認識が変わるかも知れません。(特に、災害時などでの避難所にペットを入れるかどうか是非を問う件。)2016/02/29