出版社内容情報
吉村順三、村野藤吾、平田雅哉──戦後を代表する建築家たちが丹精込めて作り上げた名旅館の見どころ、そしてこれまで封印されてきた感動の秘話の数々を紹介する。世界よ、これが日本の宿だ!
内容説明
戦後日本を代表する「名旅館」を作り出した三人の建築家たちの足跡と、その宿を守り抜いてきた、関係者たちの苦闘を達意の文章と叙情的な写真で語りつくす本格ノンフィクション!世界よ、これが日本の宿だ!
目次
平田雅哉の宿(大棟梁の面影―南紀白浜・万亭;茶室大工から数寄屋建築家へ―大工一代;面白みのある建築―熱海・大観荘;稀有なひと―芦原温泉・つるや)
吉村順三の宿(名建築の名宿―京都・俵屋;京に残るふたつの宿―天橋立・文珠荘新館;宿に生きるこころ―嬉野温泉・大正屋)
村野藤吾の宿(ホテル建築家としての素養;師の教え;昭和を代表する数奇屋建築―京都・佳水園;美しき屋根の感触―伊豆・三養荘;建築家のこころを守る宿―奈良・信貴山成福院客殿)
旅のはじまり(一期一会の宿―旅館くらしき)
著者等紹介
稲葉なおと[イナバナオト]
作家・写真家。東京工業大学建築学科卒業。一般建築士として数多くのビルやマンションの企画・設計にたずさわった後、長編旅行記『遠い宮殿―幻のホテルへ』(新潮社)でJTB紀行文学大賞奨励賞受賞。その後も「旅」と「建築」を題材にした長編小説、旅行記、写真集を次々と刊行(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ムカルナス
10
建築家で写真家の著者が名旅館をめぐる。建築好きで名旅館好きな私からすると温泉三昧して美味しい料理を食べてほろ酔い気分・・仕事としては最高~と思ったが現実は甘くない。部屋から眺める旅館の風景撮影には夜が明けて間もない朝の光で・・と夜明け前からスタンバイ、撮影用の布団は使わず著者は洗面所前に敷いた布団で就寝。名旅館の屋根が重なる風景を撮ろうと屋根に登るが滑って転落し入院。建築に興味がなくても建築家奮闘記としても読めるし、旅好きであれば女将の旅館や建物に対する思い入れを知って泊まるのもいい。2023/09/20
史縁
1
平田雅哉、吉村順三、村野藤吾の3人の建築家の旅館・ホテルについて、筆者自身が資料を調査・宿泊し、オーナーに直接問い合わせて解説したドキュメンタリー。各ストーリーを読んだ後に写真を見ると味わい深い。建物を見るための旅をしたくなる。特に吉村順三の嬉野温泉の大正屋の話は胸が熱くなる。 2023/10/16
若獅子
1
読みにくい。2018/01/02
Ryo.S.
0
堤さんの「人に任せることの大切さを知った」という言葉が印象に残った。というか堤さんの意外な一面を感じた。2014/09/21
インテリ金ちゃん
0
有名建築家の作品も無常。体験できるのは今だけ!2014/02/23