資本主義はなぜ自壊したのか―「日本」再生への提言

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  • サイズ B6判/ページ数 373p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784797671841
  • NDC分類 332.06
  • Cコード C0033

出版社内容情報

「新自由主義経済学」は悪魔の思想だ!!
広がる格差、止めどない環境破壊、迫り来る資源不足、そして金融危機――すべての元凶は、資本主義にあった! 「構造改革」の急先鋒と言われていた著者が、いま、悔恨を込めて書く警告の書。

内容説明

リーマン・ショック、格差社会、無差別殺人、医療の崩壊、食品偽装。すべての元凶は「市場原理」だった!構造改革の急先鋒であった著者が記す「懴悔の書」。

目次

序章 さらば、「グローバル資本主義」
第1章 なぜ、私は「転向」したのか
第2章 グローバル資本主義はなぜ格差を作るのか
第3章 「悪魔の碾き臼」としての市場社会
第4章 宗教国家、理念国家としてのアメリカ
第5章 「一神教思想」はなぜ自然を破壊するのか
第6章 今こそ、日本の「安心・安全」を世界に
第7章 「日本」再生への提言
終章 今こそ「モンスター」に鎖を

著者等紹介

中谷巌[ナカタニイワオ]
三菱UFJリサーチ&コンサルティング(株)理事長。多摩大学教授、多摩大学ルネッサンスセンター長。一橋大学名誉教授。42年大阪生まれ。65年一橋大学経済学部卒。日産自動車に勤務後、ハーバード大学に留学。73年、ハーバード大学経済学博士(Ph.D.)。その後、同大学研究員、大阪大学教授などを経て、一橋大学教授に就任。細川内閣の「経済改革研究会」委員、小渕内閣の「経済戦略会議」の議長代理を歴任。99年、ソニー株式会社取締役、03年、ソニー取締役会議長に就任(05年まで)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

岡本正行

82
経済の実務家が書いた本という感じがする。素人にも、概ね理解できる程度の専門用語、しかも世界を揺るがした金融事件、資本主義が破綻したのかと思う様な大事件、リーマンショック、資本主義社会がどうしたのか、どうなったのか、一般的には、知ってはいたものの、これほどまでに理解しやすく簡潔に表現しているのは少ないだろう。いままさに、わが国の株式相場も、日経平均4万円を越し、バブル再来、また大暴落かと懸念する情況もあり、加えて日銀から金融緩和の是正が動き始めた。正解はキックバックで大騒ぎ、新年度をまもなく迎える。勉強!2024/03/19

James Hayashi

25
構造改革の急先鋒であった著者が書く、懺悔の書、08年。小泉改革のベースにもなった。改革を進めたはいいが、その後の副作用に気づく。グローバル資本主義は経済の不安定化をもたらし、所得格差を生み、地球環境を破壊したと説く。同意できる部分もあるが、半分ほどは同意できない。ベーシックインカムなどもその一つ。アメリカ至上主義からの転向はいいが、10年経った今、さらなる改革が必要。米国、北欧とは異なる日本経済と急進するAIと高齢化。2019/08/25

Kawai Hideki

18
小泉改革の片棒を担いだ人物による、懺悔の書。自身の誤りを率直に認めるのはすごいし、興味深いポイントはいくつもあったが、リーマンショック直後の、「羹に懲りて膾を吹く」的な過剰反応とも受け取れる。しかも、経済論というよりは中途半端な宗教論や比較文明論で終わってしまっている感は否めない。哲学者の長谷川先生による解説「近代資本主義そのものの根本発想を問いなおすような試みが、経済学的知見の内側でなされうるはずはない」が名フォロー。今、時代は「経済学」よりも「哲学」を必要としているような気がした。2012/04/05

James Hayashi

17
構造改革の急先鋒であった著者が書く、懺悔の書、08年。小泉改革のベースにもなった。改革を進めたはいいが、その後の副作用に気づく。グローバル資本主義は経済の不安定化をもたらし、所得格差を生み、地球環境を破壊したと説く。同意できる部分もあるが、半分ほどは同意できない。ベーシックインカムなどもその一つ。アメリカ至上主義からの転向はいいが、10年経った今、さらなる改革が必要。米国、北欧とは異なる日本経済と急進するAIと高齢化。2019/08/25

トダ―・オートマタ

13
改革の著者による懺悔の書というよりは、今までの改革による問題や 日本やアメリカなどの背景などいろいろな部分を書いている本のように思う。 ただ、今の日本はあまりにもグローバリズムに無批判であったことや 日本の文化を悪しきものだと決め付けているところなどは同意するところが あった。最後のほうの日本再生の提言については個人的には、少し批判的だがとりあえず行き過ぎたグローバル化はやめるべきということだろうが 現在のTPPなどやはり政府としてはグローバル化についてあまりに 無批判な状況は現在も変わっていないと思う。2012/06/24

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