内容説明
「つまりは最愛の人を失った時、同時に僕は自分自身を失ったことに間違いはない―」東京大学文学部在学中に最愛の人を失った僕は小さな古本屋で店番のアルバイトをしている。履歴書に嘘を書いて、そしてすべての真実から目を背けて…。やがて出現する赤坊主チャーリー。チャーリーとは何者か―。二重三重に張り巡らされた罠の真意とは―。夢と現実と精神世界が交錯する深層心理小説。最後に得るのは絶望か、それとも希望か―。第4回新風舎文庫大賞優秀賞受賞作品が待望の文庫化。
著者等紹介
松井聡[マツイサトシ]
小説家。工場労働者。修行者。1970年千葉県流山市出身。流山東高校卒業。20歳の頃より小説を書き始める。ゲームセンター、パチンコ店を転々としながら執筆活動を続けるが、失業。現在は過酷な工場労働を通して、精神と肉体の修行にいそしみながら執筆活動を続ける。『構築屋』で第4回新風舎文庫大賞優秀賞受賞
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