内容説明
終戦直後の日本―父の病と過ちを理由に、周囲から仲間外れにされていた小学生・真の孤独を癒してくれたのは、父からもらった一羽の子うさぎ・虎吉だった。しかもその虎吉も奪われ、そして―。虎吉の仇討ちを誓った真は、やがて上級生の富夫との邂逅の中で、本当の強さと優しさを知る…。物がなく、飢えた時代。貧富の差は、子供同士の立場にも微妙な影を落としていた。そんな時代の子供たちの姿を活き活きと、ときに赤裸々に描き出した、岡本泰生の意欲作。
著者等紹介
岡本泰生[オカモトヤスオ]
1946年2月1日生まれ、千葉県出身。早稲田大学卒業後、勤務の傍ら児童文学を中心に執筆活動を続け、多数の作品を発表。社団法人日本児童文学者協会所属
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