内容説明
昭和十六年、小学校高等科を卒業し、軍需工場に勤めた周次。戦時下、高等科時代を回想する中でひとりの少女への想いが蘇り、奮起と成長の礎であったことを知る。終戦を転機として教職の途へ進み夜間通学、薄給の中での悪い食事事情や過労が、周次の前に立ちはだかり病に倒れる。仕事とは…、家族とは…、そして生きるために必要なこととは…。周次の生き方を通して浮かび上がる「生きることへの弛まぬ努力」。己の半生への視点を克明に描いたフィクション。
著者等紹介
田口策士[タグチサクジ]
昭和2年埼玉県生まれ
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