内容説明
太平洋戦争のさなか、海軍のパイロットとして航空隊に所属するぼく＝鵜飼二飛曹が目撃した女。上官である神山中尉がピアノを弾くその傍らに、戦時下にそぐわない白いドレスといういでたちで佇むその女こそ、神山中尉にとって「運命の女」だったのかもしれない―。魔に魅入られた青年士官の姿を圧倒的な筆力で描いた幻想小説が、ここに待望の文庫化。
著者等紹介
城成夫［ジョウナルオ］
１９２７年生まれ、千葉県出身。旧制成城高等学校を経て東北大学を卒業。ソニー株式会社在籍時の８５年に小説『女霊』を発表し、作家としてデビュー。現在は長野県軽井沢町に在住
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