内容説明
物語の舞台は「スリランカ文化三角地帯」のひとつシギリヤ。５世紀末に築かれた宮殿は実際に「風の宮殿」と呼ばれている。これまでにも城の頂きに立った多くの人が伝説の城主カシャパの物語を思い描いたに違いない。本書もそうして出来た「まったくの空想のお話」である。しかし物語の横糸である「仏教とは何か」という問いは民族、宗教対立の報道に接することが増えた今、「宗教の役割」を再考する中で現実味を持っている。本作品は著者の真摯な問いから生まれたカシャパ王のもうひとつの物語である。
著者等紹介
中村玲子［ナカムラレイコ］
１９５９年神奈川県生まれ
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