内容説明
あなたはデラスィネですか?サトルにとって、パリの片隅で生きるフランス人達との出会いと別れは、悲しくも忘れ得ぬ青春の思い出―『タクシーは朝もやのなかへするすると石畳を下った。パリの街は白み始めた外気に濡れて、しっとりとたたずんでいる。ジョゼフが静かな声で「あの人は良い人だね…あの人は良い人だ」と繰り返した』。一人の日本人青年とパリの街並み・人々との交流を描いた、画家・竹内哲の哀愁ただよう素描小説。
著者等紹介
竹内哲[タケウチテツ]
1947年、静岡県浜北市生まれ。愛知大学卒業。絵を描きたくて各種アルバイトで生活。その後フランス留学(アカデミイ・ジュリアン、パリ市立デッサン教室、ソルボンヌ文明講座に学ぶ)。ル・サロン2回、サロン・ドートンヌ2回入選。帰国後個展活動とフリーターを続ける。日本青年館奨励賞、日本の画家クラブ賞受賞。現在、東海交通(株)介護タクシー運転手。愛知県豊橋市在住
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。