内容説明
出版界初の手書き情報誌『日刊まるすニュース』のたった一人の担当者として注目を集めた井狩春男のデビュー作。出版社と書店を結ぶ、業界における縁の下の力持ちとも言える取次という立場から、数限りなく目の前を行き交う本を愛情溢れる目で見つめ続けた著者。軽妙なタッチで綴られた、本が書店に並ぶまでに起こる面白い話や困った話、役に立つ話などが満載のエッセイ集は本を愛する人、必読の一冊。
目次
凍れる本たち(冬の本たち;取次ってどんなトコ? ほか)
桜が本に散る頃(桜が本に散る頃;会社を休んだ日 ほか)
本の大きさのルーツは…
或る夏枯れの一日(或る夏枯れの一日;美しい本「第一書房 長谷川巳之吉」 ほか)
好きな本、ベストテン
秋の夜に、箔切れを聞く(秋の夜に、箔切れを聞く;モシモシ。あの本、ナニ屋さんで売ってます? ほか)
著者等紹介
井狩春男[イカリハルオ]
昭和20年3月13日埼玉県生まれ。中央大学仏文科中退後、書籍取次店鈴木書店に入社。倒産までの30年間、たった1人で「日刊まるすニュース」を編集・発行し続けた。勤務する傍ら、本に関するエッセイを執筆。「ほんパラ!関口堂書店」にレギュラー出演していた。現在は、フリーとして新聞・雑誌に多数の連載を抱える。新風舎出版賞審査委員長
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
bluemint
3
書籍の取次会社に勤務する著者による、本の流通についての裏話などのエッセイ。本好きなので、このような本は嬉しく楽しめた。本の情報紙を毎日発行し大好評を得、その抜粋も載っている。本や紙の大きさの起源や、古本屋が閉店した後にシャッターの前に置いてある本は持って帰って良いなどの意外な話が多数。複雑な業界の説明もわかりやすい。2018/05/13
yamakujira
3
1985年単行本刊行、2003年新風舎文庫って、長生きな本だね。本の問屋、取次で働く著者のエッセイで、業界裏話の楽しさがある。手書きの新刊情報を毎日書いてたってすごいな。今なら、ブログとかで発信するんだろう。勤務先だった取次店は倒産、リアル書店も激減した現在を、著者はどう見ているのだろう。 (★★☆☆☆)2014/05/30
澤水月
0
930317
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