内容説明
「弘前事件」「高輪グリーン・マンション殺人事件」を例に、日本の刑事裁判でいまだ絶えない冤罪の構図を解き明かす。事件当事者や弁護人への丹念な取材、訴訟記録の精査によって、誤判に携わった裁判官、検察官、警察官の過失、責任を追及。冤罪事件に共通する捜査や裁判の杜撰さが浮き彫りになる…。日本の司法がどのような罪悪を犯しているのかを検証していく。自身の陪審員経験を綴った『逆転』で大宅賞を受賞、日本における「陪審裁判」運動の先駆けとなった著者が、司法改革を呼び起こした発端の書。
目次
弘前事件
司法に隠された犯罪者
高輪グリーン・マンション事件
東京拘置所での面会
自白―敗走千里の自己崩壊
自白に信憑性はあるか?
検察側の主張
物証なき殺人
密室の取り調べ
司法は誰のものか?
陪審制への道
眠れる陪審法
権力は陪審制度を忌む
著者等紹介
伊佐千尋[イサチヒロ]
1929年東京生まれ。78年デビュー作『逆転』で第9回大宅壮一ノンフィクション賞受賞を機に実業界から作家に転じ、82年「陪審裁判を考える会」を発足、各地に司法改革の灯を点じた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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