十面埋伏〈下〉

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  • サイズ B6判/ページ数 394p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784797483062
  • NDC分類 923.7
  • Cコード C0093

内容説明

事件の真相を追う捜査官と警察の前に次第に姿を現す闇の犯罪組織。そしてその背後には政界上層幹部の姿も見え隠れする―。巨大な闇の癒着を暴きだす闘いの結末を見ることができるのか―。

著者等紹介

張平[ジャンピン]
1954年生まれ。中国を代表する実力派作家。中国作家協会副主席、山西省作家協会主席、中国全国政治協商会議委員。84年『姉さん』で全国優秀短編小説賞を受賞。80年代後半、ノンフィクション『法、汾西を揺るがす』『天網』の発表で、名誉毀損で訴えられるも、張平の勝利で結審。97年『選択』が優秀な長編文学に授与される茅盾文学賞を受賞。同作品は映画化され、中国国産映画としては空前の興行成績をあげる。2000年『十面埋伏』はベストセラー大賞、金盾文学賞、中国図書賞の三冠を得る。04年3月発表の『国家幹部』は最新の超大作。その他、作品多数

荒岡啓子[アラオカケイコ]
1951年東京生まれ。東京外国語大学中国語学科卒業、大阪外国語大学大学院言語社会研究科博士前期課程修了。(株)ダイエー海外部、駿台外語専門学校中国語専任講師を経て、同志社大学嘱託講師。翻訳家としても活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

キムチ

57
圧巻の、怒涛ラスト。日本の社会、情景を眺めている向きには非現実的に思って当然だろうが、中露なら、無きにしも非ずと思わせられる闇の深淵を覗いたような。黄河の濁流に呑み込まれて流されたような読書タイム。自身に平穏がないと読めない。下巻はほぼ一気読み・・車中読書だったこともあり。眠気がでなかった読書は年に1冊あるかないか。筆者の中国での立ち位置が心配になる、日本でもっと読まれてほしい。2022/08/07

星落秋風五丈原

10
様々な要素が絡み合いながら並行して進行し、やがて「十面埋伏(周囲に隙なく伏兵が潜んでいることを意味する)」のタイトルの如く、伏せられた兵が一気に立ち上がるXデイに向けて加速してゆく。登場人物が多い。刑務所では羅維民を含めた9人、公安が6人、党の幹部が5人、騒ぎが起こる村の人々や政財界の大物を含めたら40人は下らない。『24』や『踊る大捜査線』などは、一人のヒーローが立ち上がり、協力する勢力と対立する勢力が彼等に付随した形で登場する…というパターンだ。ところが本作では、ヒーローだけが屹立しない。2007/10/15

イノ

9
下巻。何かをしようとすれば伏兵に会いあちこちから警告や邪魔が入る。まるでマインスイーパのようで得体の知れない感じは下手すると一人相撲のよう。上巻に比べ展開が早く目まぐるしく場面が移り変わり映画見てるみたいだった。 相変わらず名前が覚えられないけど組織図が付いてて大変わかりやすかった。 面白かったけど敵の情報網の根拠が書かれてなくてちょっともやもや (´・ω・)2017/01/09

てつや

6
周りのだれが敵なのかわからないし、今は味方でもいつ寝返るかわからない。そういう状況っていうのが、違和感なく納得できてしまう、というのが逆に怖い。2011/11/21

もも

5
勿論小説なのでフィクションなのだがここまで腐敗しているとやり過ぎなのでは、なんて思ってしまったがこれが中国の現実なのか…?中国の社会や体制を知っていればもっと楽しめたのかな。勉強不足を反省。ただそれでも沢山登場する人物一人一人が愛おしくストーリーについていけない感がありながらも最後まで読み終えられたのは彼らのおかげだ。日本語翻訳版が出版されたのは2005年、張平自体が構想を練り始めたのは1994年!23年経った今中国もまたこの時代とは変わったところがあるのだろう。張平を通して中国を見てみたく思う。2017/03/30

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