内容説明
「自分の進むべき道に、真面目に、真直ぐ行ったら良い」私達への言葉を残し、大志万房雄は逝った。歩兵部隊から飛行学校…そして特攻隊の誘導掩護任務。学校で習う教科書も大切であるが、周囲の身近な人の体験も、また歴史的教材になりうるのではなかろうか(大志万泰範)。戦後60年を経て、はじめて語る真実の歴史。
目次
第1章 入隊までの経緯
第2章 陸軍病院での生活
第3章 戦地での歩兵部隊
第4章 航空隊への憧れ
第5章 飛行学校への入校
第6章 飛行訓練教官助手として
第7章 知覧での誘導掩護任務
第8章 航空隊の最期の抵抗
著者等紹介
大志万房雄[オオシマンフサオ]
1921(大正10)年7月16日、京都府生まれ。京都福知山20連隊に入隊後、支那(現・中国)において歩兵部隊として参戦。その後、陸軍飛行学校に進み航空隊の戦闘機操縦要員となる。飛行教育隊の訓練教官助手など様々な経験後、第100飛行団第103戦隊に所属。鹿児島・知覧飛行場を拠点に、特攻隊の誘導掩護任務にあたる。数々の特攻機を見届ける中、自分自身も敵に撃墜される。屋久島で奇跡的に助かるが、航空隊の戦力回復のため負傷しながらも再び参戦。東京・成増飛行場などへ移動するが、最後は淡路島・由良飛行場で終戦をむかえる。帰還後、父のあとを継ぎ郵便局に奉職。妻(千代子)と共に、両親を見ながら3人の息子を育てあげる。定年退職後、祖先伝来の地(京都・福知山)にて、農業に従事しながら余生を送った。2004(平成16)年12月27日、生家にて静かに息を引取る。享年83歳
大志万泰範[オオシマンヤスノリ]
1975年8月1日、京都府生まれ。大志万房雄の孫。ドイツ・ヴュルツブルク大学への交換留学、アメリカ留学を経て、大阪産業大学大学院修士課程を修了。現在、税理士として会計事務所に勤務する傍ら、神戸大学大学院博士課程に在籍中。また、茶道裏千家(茶名:宗鳳)や剣道(社会体育指導員)などの文化面でも活動している
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