出版社内容情報
いつもの薬も飲み方を間違えれば、毒になる
今やドラッグストアでも薬局でも薬は買えるようになりましたが、買い方、飲み方がお客さん任せになる分、危険な薬の使い方をしている方も多いようです。
本書では、現在、大手ドラッグチェーンで仕事をする現役薬剤師の著者が、お客さんとのやりとりの中で、危険な薬の飲み方や使い方について紹介するものです。
そもそも「使用上の注意」があるように、それぞれの薬には飲み方が決められており、そこを間違えると、効き目がでないばかりか、症状が悪化したり、命を落とす原因にもなりえます。特に恐いのは、「バファリン信者」など、「ある薬を飲めば必ず効く」と常用しすぎている人。実際に薬剤性の頭痛になり、薬をやめたら治ったという患者さんもいるとききます。
身近でありながら、間違えると恐い「薬」の正しい扱い方を、現役薬剤師が、個々の薬の名称も出しながら紹介します。
目次
1章 薬は「飲み方」によって死の原因にもなる
■「薬」は体の中で何をしているのか?
■薬は使い方によって、毒にも薬にもなる
2章 みんなやっているけど実は恐い! 間違った薬の常識
間違い1 薬を飲む時に水なしで飲んだり適当な量で飲まなかったりする
→ 食道に穴があく症状がある
間違い2 お茶で薬を飲んでも大丈夫 → 薬は必ず「水」で飲む
間違い3 市販の薬には副作用はない → 市販の薬でも副作用はある
間違い4 病院の薬が効かないので薬局に薬を買いに来る
→ 薬局は病院の薬以上に強い薬は出せない
3章 この飲み方は症状を悪化させます
●いつもの薬の「信者」になってはいけない
●調子がよくなったので、タミフルを飲むのをやめる
→ ウイルスが息を吹き返して病状が悪化する
●たくさん飲めば早く治ると思って、風邪薬を必要量以上飲む
→ 肝臓にダメージを与え、死ぬこともあります
●ヨード系ののどスプレーに頼り切る
→ 使いすぎるとのどの粘膜を傷め、かえって痛みがとれなくなる
●頻尿に効く漢方薬は気持ちが悪くなりやすい
→中の地黄と呼ばれる成分が、胃を刺激して、気持ち悪くなる
●入れ歯を使っているのに血圧の薬を使う
→ 血圧の薬は歯茎を傷める副作用があるので、入れ歯が合わなくなる
●病院でもらったシップが余ったので人にあげる → 赤く腫れる被害が報告される理由
4章 この飲み方では効きません
●病院でもらった風邪薬をとっておいて次に風邪をひいた時に使う
→ 薬には期限がある
●風邪薬には飲むべきタイミングがある→ 症状が変わったら効く薬も変わる
●胃薬ならどれでも同じ
→ 大きく3パターンがあるので、間違った薬では効果は出ない
●朝ごはんを食べないので朝食後の薬を飲まない
→朝という時間にポイントがある薬なら朝ごはんを食べなくても薬は飲んだほうがいい
5章 この飲み方では死ぬ可能性もあります
●抗生物質を途中で飲むのをやめる
→ 生き残った菌が異常繁殖したら、その抗生物質は効かなくなる
●大人の薬を半量にして子どもに使う
→ 臓器が発達していない子どもは薬が脳に回ることも
●糖尿病の薬を飲む→効きすぎると低血糖症状になり、ひどい時は死ぬことも
●風邪薬を飲んでいるのにアルコールをたしなむ
→ ひどい時は肝臓を破壊する
●むやみな下痢止めは危険
→ 無理に止めることで、死に至るケースもある
●腹痛+熱の場合、薬よりも病院に行ったほうがよい
→ 様子を見ているうちに、細菌やウイルスは天文学的に増える
●透析している場合は、コーティングしてある整腸剤を飲んではいけない
→ 透析に影響があり
●間質性肺炎の症状に咳止めを飲む
→ 咳止めを飲むと死ぬ可能性がある
●歯医者で今飲んでいる薬を伝えない
→ 骨粗鬆症の薬にはあごの骨が腐るという副作用がある
●おなかが痛いから湿布を貼って治す → かえって胃を荒らす
6章 以外に知らない上手な薬の使い方
●頭痛は薬よりも整体が有効 20%は片頭痛、80%は肩のゆがみを矯正すれば治る
●目の病気も薬よりビタミン剤がよく効く
●水がきれいな今、簡単な傷に、マキロン、ヨードチンキなどの消毒液はいらない
●あかちゃんのベビーパウダーは過去のもの。今は汗を拭きとって終わり
【著者紹介】
薬剤師。NRサプリメントアドバイザー。薬局界のセカンドオピニオン。明治薬科大学を505人いる学生のなか5位で卒業。薬剤師国家試験を240点中224点という高得点で合格した。市販薬も調剤も取り扱う、地域密着型の薬局チェーンに入社。社歴は10年以上。入社1年目にして、市販薬販売コンクールで1位。管理薬剤師として配属された店舗では半年で売り上げを2倍に上げた実績がある。市販薬、調剤のみならずサプリメントにも詳しい。薬やサプリメントの効かない飲み方、あぶない自己判断に日々、心を痛め、正しい薬の飲み方、飲み合わせを啓蒙中。
内容説明
風邪薬、頭痛薬、湿布などの薬ですが、使い方ひとつで、効果が減るどころか、死にいたる可能性すらあります。しかも、薬の副作用の報告例で最も多いのは、「風邪薬」(総合感冒薬)なのです。「クスリ」とは、ある意味リスク。薬剤師だからこそ知っている身近な薬の危険な使い方・効果のある使い方を紹介します。
目次
1章 薬は「飲み方」によって死の原因にもなる
2章 みんなやっているけど実は恐い!間違った薬の常識
3章 この飲み方は症状を悪化させます
4章 この飲み方では効きません
5章 この飲み方では死ぬ可能性もあります
6章 この症状は薬を使わないほうが治ります
著者等紹介
小谷寿美子[コタニスミコ]
薬剤師。NRサプリメントアドバイザー。薬局界のセカンドオピニオン。明治薬科大学卒業。薬剤師国家試験合格。市販薬も調剤も取り扱う、地域密着型の薬局チェーンに入社。社歴は10年以上。入社1年目にして、市販薬販売コンクールで1位。市販薬、調剤のみならずサプリメントにも詳しい。正しい薬の飲み方、飲み合わせを啓蒙中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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