出版社内容情報
「微分って、こんなにやさしかったの?」
中高生レベルのやさしい数学を楽しい会話で学ぶ「数学ガールの秘密ノート」シリーズ第五弾。本書のテーマは、数学に悩む多くの人がつまずきがちな「微分」です。「変化をとらえる」という微分の考え方を、たくさんの実例を通してやさしく解説しています。
あなたへ
プロローグ
第1章 18歳未満の論理学
第2章 位置を時間で微分する
第3章 パスカルの三角形
第4章 位置と速度と加速度と
第5章 割り算と掛け算のバトル
エピローグ
解答
もっと考えたいあなたのために
あとがき
【著者紹介】
結城浩 1963年生まれ。プログラミング言語、デザインパターン、暗号、数学などの分野で入門書を執筆。最新作は『数学ガール』シリーズ。J.S.バッハの「フーガの技法」が大好きな、プロテスタントのクリスチャン。2014年度日本数学会出版賞受賞。
内容説明
「微分って、こんなにやさしかったの?」「僕」と三人の少女が、微分の意味と魅力を軽やかに探る待望の数学トーク、第五弾。
目次
第1章 位置の変化(旅の始まり;位置 ほか)
第2章 速度の変化(国語と数学;速度が変わる運動 ほか)
第3章 パスカルの三角形(図書室;おもしろい性質 ほか)
第4章 位置と速度と加速度と(僕の部屋;加速度 ほか)
第5章 割り算と掛け算のバトル(図書室;式の変形 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takaC
36
ベクトルを回すやつと間違えて図書館本を借りちゃったけど再読。2015/12/08
えも
26
微分について「変化をとらえる」ための操作という観点から解説。だから多項式と三角関数とネイピア数eの微分しか出てこないけど、それで充分なんだろうね。あとは自分で学べばよいと▼それにしても、やっぱキモは二項定理。統計にも出てくるし、離散と連続の間に橋を架ける凄い奴だなあ♪2017/07/30
ルート
24
いい感じ。高校生の微分の学習の導入にはかなり良さそう。後半の福利計算から派生した話は、さっと読んでピンと来なければ、読み飛ばしても大丈夫だと思う。《速さ》はspeedで、《速度》はvelocity。位置のグラフの二次関数を時刻で微分すると、速度のグラフの一次関数になる。2018/12/28
まえぞう
23
速度、加速度の説明から微分の世界に誘われます。この本では、微分の知識を利用して複利計算から自然対数の底(e)を導く過程が山場ですね。2023/12/15
ゲオルギオ・ハーン
22
微分について知識と考え方を定着させたくて読みました。同じ分野でもいろいろな入門書を読むと良いと思ったのは、本書の微分についての表現と説明がとても分かりやすいことです。とにかく数式で終わるんじゃなくて、グラフに書き直せばどうなったのか、それは何を表すようになったのかがはっきり分かる。例えば、2x²+1を微分すれば4xでそれは等速直線運動をしているグラフなわけで、つまり増え方は一定していると分かる。sinやcosの考え方も学び直せたので良かった。学生時代に読んでたらもっと数学を好きになれたかもしれない。2022/03/10