内容説明
ゲームはなぜ動くのか。ゲーム機の仕組みから3Dグラフィックス、そして数学・物理学までバンダイナムコスタジオ現役プログラマーによる渾身のレクチャー。
目次
第1章 基本の話
第2章 メモリとディスク
第3章 CPUとGPU
第4章 数値表現と演算
第5章 3Dグラフィックスの数学
第6章 アニメーション
第7章 3Dグラフィックス―頂点
第8章 3Dグラフィックス―ポリゴン、ピクセル、テクスチャ
第9章 3Dグラフィックス―シェーダー、高速化
第10章 ゲームプログラミングの物理学
著者等紹介
堂前嘉樹[ドウマエヨシキ]
1976年、愛知県生まれ。大学卒業よりゲーム業界にプログラマとして飛び込み、様々なゲームジャンルのプログラミングに携わる。その後、同業他社を転々とし、現在は株式会社バンダイナムコスタジオに所属。主にグラフィックスまわりのプログラム作成と、描画関連のプログラムのリーダーを務める。CEDEC 2010、2011、2012でも講演を行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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nbhd
14
ゲーム本と見せかけて、じつは刺激に満ちた数学本。文系アタマには難しめの本だけど、再読チャレンジしたい気にさせられた。CPUやらGPUやらのゲーム機の仕組みに始まり、ゲームの基礎である数学で「モニター上でキャラクターが動くとはどういうことか」を解説していく。いかにデータを減らすかなど、とてもわかりやすく説明していて著者に好感。学校教育にゲーム制作を取り入れれば、プログラミング、数学、物理学などの理系基礎力の底上げが容易に出来るのではないかと思った。2017/03/12
kenitirokikuti
7
2012年刊行。CEDEC Awards 2013 著述賞を受賞。主にバンダイにてグラフィックスプログラムを行ったひと。プレステ2以降の3Dグラフィックを前提に、いまのPS3やOneその他を見据えた内容▲いにしえのブラウン管モニターに由来する(であろう)1/30か1/60秒でメインループを回す必要性、そして、3DCGでは相対座標や絶対座標、ニュートン力学による物体の運動の技術、そして「色」ってのは放射熱に関する事柄だなぁ▲通信については取り上げられていない。そっちはミクロ経済なんかに近づくはず。2017/10/03
たいそ
6
2012年。ゲームを動かす技術について。ゲーム機はゲームに特化したハードウェアを搭載してやりたい放題、というわけではない。新しいハードウェアにより制約は少なくなってはいるが、3Dの数学や物理の理論通りに実装できてもゲーム機で動かせない。この本は理論だけでなく、メモリや処理速度を考慮した技術と発想が多くとりあげられており、ゲーム以外で組込み機器のように制約の多い環境での開発の参考になると思う。DXT圧縮、サイズ一律が高圧縮率より利点がある場面があるな、というところなど参考になった。2020/05/10
Yusuke Horimoto
1
ゲームづくりには常々興味を抱いておりました。 以前directxを用いてゲームをつくろうとしたさい、素材を集める段階で挫折し、結局複数色のブロック画像だけでなんとかなるテトリスやブロック崩し程度のものしか作れませんでした。 この本では、後半は3dcgにたいする説明があり、そのあたりの知識に疎い私には、なかなか為になりました。 実際にコードを用いてサンプルを作っていくスタイルではありませんが、ゲームを作っていく上での知識整理をおこないたいときに役に立つ本だと思います。2014/10/31
えみぃ
1
4章までは一般的な情報系の知識(しかもふんわり)で、そういう目的で読んだ本じゃないんだが…という感じだったけれど、5章から一気にゲームのイメージとつながって面白い。あっさりだけどそれなりに広範囲に感じた。今までグラフィックスの話とかイメージも湧かなかったけど、イメージは湧くようになった…かな?2014/08/25