内容説明
路面には黒々とした二本の筋。裁判で有罪の決め手になった、スクールバスの「ブレーキ痕」だ。「このブレーキ痕は、警察が捏造した疑いがあります。これは冤罪ではありません。警察組織の犯罪です」。
目次
第1章 事故は作られたのか
第2章 証拠が嘘をつく?
第3章 真実はどこに
第4章 もう一度、審理を
第5章 それでも、証拠は動かない
第6章 動き出した時計
著者等紹介
山下洋平[ヤマシタヨウヘイ]
KSB瀬戸内海放送記者。1979年高松市生まれ。2003年東京大学文学部卒業後、KSB瀬戸内海放送入社。高松本社、岡山本社で警察、司法、行政を担当。2007年8月から高知白バイ衝突死事件の取材を開始。同局で継続的に報道しているほか、テレビ朝日の報道番組でも全国放送される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ばりぼー
36
2006年3月に起こったスクールバスと白バイの衝突事故を再検証した報道記録。自分もバスを運転して選手を遠征に連れて行くので、客観的に言えば元運転手にも明らかに過失はあります。右方の車両の進路を塞いで交差点の中で立ち往生というのは、安全運転義務違反は間違いないでしょう。元運転手もそこは十分承知しているようですが、支援者の中には、裁判用語である「無罪」の意味を取り違えている方もいるため、誤解を招いている部分があります。ただ、それにしてもこれは警察による組織的な謀略事件であり、到底納得できる話ではありません。2014/04/20
おさむ
29
高知県内で起きたある交通死亡事故。亡くなったのは白バイ隊員。この事故を巡って有罪、収監されたバス運転手と家族達の闘いを地方テレビ局の記者がまとめた本。高知県警の証拠ねつ造を告発したが不起訴。検察審査会の不起訴不当を得たが、再び不起訴。そして最後は国家賠償訴訟と徹底して闘い続ける運転手に寄り添います。どこに真実があるのかは藪の中ですが、10年前の本なので、その後の結末がどうなったのか知りたいところですね。2018/06/25
鈴
22
忘れていたけど、読み始めたらテレビで見たのを思い出した。テレビでも衝撃的だったけど、本当にこんなことがあるのー?とびっくりする。今は警察を単純に正義の味方と思っているのは小さな子供くらいだろうが、それにしたってこれはショック。2015/01/23
ひろ☆
21
高知で起きた警察の捏造疑惑がある白バイとスクールバスの事故。「隠蔽捜査」を読んだ後だったので、こえぇ警察は組織だ、当事者だったらどうするか考えた。まずは証拠、世論、警察や裁判には頼れない、警察を相手に戦える弁護士、今なら万が一の時、自分の身は自分で守れるよう車にドライブレコーダーはつけよう。2015/01/05
ちょっきんな
10
高知で起きたスクールバスに白バイが衝突し白バイの運転手が死亡した事故。 スクールバスに乗っていた中学の生徒、スクールバスの後ろにいた中学の校長全員が「スクールバスは止まっていた」と主張。 しかし、現場からは、ブレーキ痕。 不自然なブレーキ痕。 警察の捏造? この事件はまだ続いているのでしょうか? 誰も納得の出来ない事件です。 2018/08/06
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