内容説明
ニンテンドーDSと流行語にまでなった「脳トレ」ブームは、「ゲームは子供やマニアのもの」というイメージを完全に覆した。英語、漢字、料理、フェイストレーニングといった実用ソフトがミリオンセラーとなり、主婦やシニアまでが夢中になっている。ゲーム機が遊ぶだけのものから、より幅広く使うメディアであり日用品となったのだ。その結果、出版や放送といったさまざまな企業が次々に進出し、ゲーム業界内だけでなく、全産業にわたっての大きな変化が起こっている。その大転換期の本質を、多面的な視点と豊富なデータで解き明かす。
目次
序章 「脳トレ」ブームを起こしたニンテンドーDS
第1章 ゲームの枠を壊したDS
第2章 流行語にまでなった「脳トレ」ブームの正体
第3章 一大産業化したゲームビジネスと苦悩するソフトメーカー
第4章 DSがゲームビジネスに与えたインパクトの大きさ
第5章 DSがもたらす新ライフスタイルの可能性
著者等紹介
細川敦[ホソカワアツシ]
1956年、宮城県生まれ。中央大学卒業。株式会社メディアクリエイト代表取締役。経済産業大臣登録中小企業診断士。テレビゲーム商業組合常任理事。株式会社日本交通公社(JTB)勤務を経て、1994年、株式会社メディアクリエイト創業、一貫してテレビゲームのマーケティング、コンサルティングに従事、第一人者としての評価を得る。執筆、講演、大学での講義多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Humbaba
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いくら良い物を造っても、市場がなければ受け入れられない。そして、市場を広げるためにはもともとのユーザだけを相手にしていても効果は薄い。今まで興味を持っていなかった相手に対してどうすれば興味を持ってもらえるのか。それを考えて実行することで市場を広げ、そして市場が広がることでできることを増やしていく。2016/06/10
MasakiZACKY
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大ヒットを記録した携帯ゲーム機であるニンテンドーDSが、単純にたくさん売れて凄いということではなく、ゲーム産業に大きな影響を与えたんだよという一冊。タイトルにある話よりも、よりビジネス志向な内容。確かにDS以前と以後では、ゲーム業界の様態がとても違っている。DSが産業構造の変化(透明化・普遍化)をもたらしているという話にはとても納得した。ただし、この本が書かれたときはまだスマートフォンはそこまで話題になっていなかった。DSのコモディティ化が目指していた位置に入ってきたわけで、いつかその点の話も聴きたい。2011/08/20
カツオ
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ゲームはポケモン以前と以降で遊び方が大きく変わったのだそうだ。たしかにまわりをみても、ポケモンにのれた人かどうかでゲームの嗜好性が大きく変わっている気がします。ファミコン期の少年たちはPSPよりDSに流れているというデータもなるほどなあ、というかんじ。自分の感覚に依存しちゃいけないですね。2009/03/03
わ!
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内容は、DSがいかに素晴らしいかを語っている。それまでは十字ボタンやボタンなどでのゲームが主流だったにもかかわらず、DS以降は、タッチペンによるゲーム操作に変わって、操作性が簡単になった。その操作性も加わって、ゲームの内容がドラスティックに変わった。いわゆるゲームらしいゲームから、100マス計算やなどの年齢層が幅広い、ゲームというよりクイズ本のようなゲームが主流に変わって来たのである。この本の著者はコモディティ化と呼んでいるが、このゲーム内容の変化が、後々の携帯電話のゲームへと変わって行くわけである。2017/01/08
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