内容説明
「これは一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な跳躍だ」。1969年、ニール・アームストロングはアポロ11号で月への第一歩を記した。スプートニクショックから50年。アメリカの有人月着陸という壮大なミッションの真実が改めて明らかにされる。アームストロング公認の迫真のノンフィクション。
目次
第1部 アメリカの創世記(強靱な腕;強靱な精神)
第2部 安定した基盤(ファーストチャイルド;すばらしきスモールヴィル;空の真実;航空工学の初歩)
第3部 黄金の翼(クラス5‐49;第五一戦闘機戦隊(VF‐51)
運命という名の狩人
イーグルズの試練)
第4部 本当に正しい資質とは(研究パイロット;砂漠の空高く;宇宙の境目で;悲しすぎる別れ;強い決意;私の秘密)
第5部 孤島のごとくある人なし(訓練の日々;飛行士候補;ジェミニ8号;宇宙飛行士の妻;アメリカ国民の代表として)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まろにしも
11
ニール・アームストロングの人間性に興味を持って読んだ。子供の頃から、もしマシュマロテストをしていたら最長記録を出したであろう自制心にズバ抜けた人物。恐怖心や虚栄心も極めて高いレベルでコントロールし、「するべきこと」に全集中できる才能(個性)を持っていたことが良くわかった。初の月面着陸に行き着くまでに、パイロットテストによる犠牲がこんなにも多くあったことに驚いた。私からすると、ニールだけではなく、宇宙飛行士の全員が、常人離れをしている。勇気という点で。2025/02/24
貧家ピー
9
アポロ11号船長として月に降り立ったニール・アームストロング船長の伝記。 宇宙飛行士である前に、エンジニアだという自負が見え、月面後のコメントにも伺える。2020/11/28
ブラックジャケット
9
アポロ11号の月面着陸のテレビ中継は高校一年の夏だった。ニール・アームストロングが月面に一歩を記した時に、どういう言葉を残すのか、当時のテレビ番組でも相当盛り上がっていた。しかしアームストロングという人は、人類の歴史に名を残す人としてはそれほどドラマティックな性格ではなかった。極東の一少年にしてみても意外にクールなコメントに少々落胆した。NASAのアポロプロジェクトの頂点に立つには、理系の頭脳を必要としたことに思い至らなかった。2020年頃には月面基地が稼働していると確信していた少年が抱いた感想だった。 2019/02/23
yooou
4
☆☆☆☆★ 面白い~。この訴求力の強さは類を見ないものがあります。2011/01/16
kwkmmsr
3
人類初の月面着陸を成し遂げたニールアームストロングの生涯が詳細に綴られている。上巻は彼の生い立ちからジェミニ計画の終了まで。あのチャックイェーガーなども出てきたりして、「ライトスタッフ」的な雰囲気。(本書の中では「ライトスタッフ」で描かれている内容は「かなり正確性にかける」と書かれているけど。)2008/07/02