内容説明
イエスが打ち立てたのは、教団でも新しい宗派でもなかった。弟たちをはじめとする血族をまとめ、王朝を打ち立てたのだ!30年以上に及ぶ発掘調査と研究をもとに、人間イエスと王家の血を引く一族の数々の衝撃的な事実を掘り起こす、世界各国で話題騒然のノンフィクション。イエスの一族や時代が分かる図版約70点収録。
目次
第1部 まず家族があった(処女懐胎;ダビデの子?;名前が語られていないイエスの父親;異父きょうだい)
第2部 ガリラヤでユダヤ人として成長する(失われた歳月;この世の王国;ユダヤ人イエスの信仰)
第3部 大復興運動と迫りくる嵐(声を聞く;失われた重要な年 ほか)
第4部 「人の子」が現れるとき(義人ヤコブのもとに集まりなさい;パウロの挑戦;イエスの王朝の遺産;時代の終わり;失われた宝を取り戻す)
著者等紹介
テイバー,ジェイムズ・D.[テイバー,ジェイムズD.][Tabor,James D.]
ノース・カロライナ大学宗教学研究所所長。シカゴ大学で聖書学の博士号を取得。専門は、死海写本とキリスト教の起源研究。キリスト教に関するコメンテイターとして、全米のTVやラジオ番組などのメディア露出多数
伏見威蕃[フシミイワン]
翻訳家。早稲田大学商学部卒
黒川由美[クロカワユミ]
翻訳家。津田塾大学英文学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kuppy
3
ダヴィデ王に連なるイエスについて、異なる背景を持つ聖書ライターたちの筆さばきの差異(主にイエス神格化を目指したパウロとの)と新たな遺物、文書の発見から探る。異父兄弟の義人ヤコブはイエス亡き後イエスの王朝を継ぐものであった事実。真実と異なる司令官ピラトのイエスに対する寛容談はローマ世界に広めるためだったとはいえキリスト教徒とユダヤ教の対立の火種になったと感じる。イエスを神格化すればするほどイエスの教えに遠くなってしまうことも事実、聖書の正しい理解、イエスの正しい教えの理解に大きな支えとなる著作である。2025/03/13