内容説明
俳優・宇梶剛士が自身の生き様を率直に語る。複雑な家庭環境で育ち、プロ野球選手を目指した少年時代、ある事件を機に巨大暴走族の総長へなっていく経緯、そして少年院でのチャップリンの自伝に出会い…。自身の半生に正面から向き合った感動のノンフィクション。
目次
第1章 光の中で(家族と過ごした最後の地;アイヌの母は活動に没頭)
第2章 闇の扉(小学六年生で中学生二三人を返り討ち;父の左遷でメジャーリーガーの夢途絶える ほか)
第3章 闇の中へ(構成員二〇〇〇人の暴走族の総長;総長を降りる、また捕まる ほか)
第4章 光の扉(新たな高校生活でまたもトラブル発生;菅原文太さんに電話一本でもらわれる ほか)
第5章 そして今(トレンディードラマ出演から極貧生活へ急降下;舞台から再びテレビへ ほか)
著者等紹介
宇梶剛士[ウカジタカシ]
1962年、東京都生まれ。『ひとつ屋根の下2』(CX)、『サイコメトラーEIJI2』(NTV)、『ママの遺伝子』(TBS)、映画『GTO』、『お父さんのバックドロップ』など、数々のドラマや映画に出演するほか、舞台では作・演出も手掛ける。バラエティー番組などの出演も多数
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みち
29
野球少年から、構成員2000人の暴走族の総長へ。カツアゲ、弱い者いじめはしない。ヤクザとの繋りを持たない。喧嘩に負けてはならない。と言う、漫画の主人公を地で行く宇梶さん。少年院でもリーダー各、定時制高校でも、バスケ部を導き初優勝とか、カリスマ性が有りすぎて凄い。生まれ持った魂のエネルギーがとても大きい人なんだろうなぁ。自分自身の弱さと向き合っても、諦めずに方向転換できる、心の素直さを見習いたい。2020/05/09
もとむ
23
有名な暴走族の総長だったことくらいしか、宇梶さんのことは知らなくて(演技もほぼ見たことない)、昔のワル自慢的な内容なのかな…くらいの興味で手に取ったら、かなり面白く購入。本当に素晴らしい一冊でした!プロ野球を目指した少年時代、でも教師も含めた、当時の理不尽極まる体育会系の在り方に憤りを感じ、退学まで…そこから悪の道に…読んでいても辛い。暴走族→少年院の過程で、本当に多くの後悔と支援を体感し、ご自身の過去を心から恥じている。ワル自慢などとんでもない。「人はいつでもやり直せる」そう心から思える一冊です。2024/12/12
サラダボウル
13
隣市出身の宇梶さん。文章を読み始めて、あ、これは自分で書いてる、と思った。聴き起こしが悪いわけじゃないけど、やっぱり文章を自分で書く誠実さ、引き受ける覚悟のようなものが感じられる。テレビというのは、その人の内面がやっぱり出るもので、隣の市にいるんだなぁうふふと思いなから読む。少年院を出て、明大附属中野高校で行きがかり上とはいえバスケに打ち込み、目指した俳優の道へ。人を惹き込む引力の強い人、それだけの魅力を自力で掴んできた人。2024/07/23
せっちゃん
9
宇梶剛士さんの自伝。少年院時代に母親から差し入れたチャップリンの自伝を読み、更正していく。少年院時代の担当先生とのやりとりが興味深かった。常に自分を持っておられ、弱い自分も認められる強い人。いつも自分の頭で考え、行動されているので自分も見習いたいと思いました。2019/03/07
ホワホワ
9
まるでテレビドラマのような半生でした。台本があるようなw 彼は暴走族の頭として有名ですが、一本筋の通ったワルだったらしく、弱い者からたかるような真似はメンバーにもさせなかった。まあそれらも含めて、本人は過去のワル時代を否定されていますけどね。少年院に入ったのも、直接自分とは関係のない事件がきっかけです。少年院で煙草の件で考査寮に戻されたときも、理由を話さないんですね。しょうがないと思い、罰を甘んじて受け入れる。昭和の男って感じでした。2016/08/02
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