内容説明
すべてを投げ出し、海辺の町へと逃げたわたしが出会ったのは、90歳を超えて、なお輝いている女性だった。
目次
霧の外へ
似たもの同士
おめでたき人
思う存分身体で感じる
人生を織る
波頭を越えて踊る
愛の結び目
どんなときでも最大限活用する
楽しむことは義務
よく咀嚼された人生のことを考える
ナンセンスの練習
幸せな着陸
舞台にのぼる
有終の美を飾る
ライフサイクルの完結
著者等紹介
アンダーソン,ジョーン[アンダーソン,ジョーン][Anderson,Joan]
子ども向けの小説も執筆するかたわら、一般向けノンフィクション『Breaking the TV Habit』は高い評価を得る。イェール大学ドラマ・スクール科卒。夫と共にケープコッド在住
入江真佐子[イリエマサコ]
1953年生まれ。国際基督教大学教養学部卒業。英米文学翻訳家
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アルピニア
37
臨床心理を学ぶ友から薦められた本。子供が巣立ち、人生の残り時間を意識するようになった著者が直面した自己喪失(まさに今の私(^^ゞ)。その時に出会った92歳の女性との交友を通して自分を再確立していく過程を描いた実話。92歳の師の哲学は、日々の小さな心構えとでも言えるようなことばかり。でもそれが生きることの本質なのだろうと思う。私なりのまとめ①頭で考えるだけではなく、五感全てで経験し、心と身体をつなげる。②身体をしっかりケアして老いを迎える。③創造的活動は自己を見つめ直すのに効果的。(特に織物を薦めている)→2018/09/12
順子
1
歳を取るのが怖くなったらまた読もう。
adu
0
ある女性が年齢を重ねて、アイデンティティの危機を迎えたとき、偶然にも、一人の年上の女性と出会い、生きることについての強さや、自分を輝かせることに気づいていくノンフィクション。92歳のジョーンはほんとうに魅力的。このような出会いがしてみたい、と思いつつ、この本を読んだことで、ジョーンに出会えたのだと思う。そのくらい生き生きとした姿が描かれている。独立、孤独、自由、挑戦、書くこと、女性が生きるということなど、たくさんの示唆をあたえられた。2013/03/22