内容説明
私たち「人間」が、如何にして互いの個立と自己所有とを人間的共存において求め得るか。「自然としての人間」、営みの思想をひたすら問い続ける著者の熱い思いが伝わる。カント論第3段。カント哲学の根本に迫る。
目次
存在論と認識論
1 実在と自由―ジンメルの「カント」論
2 広松渉と「関係の一次性」の思想
3 カントの弁証法
4 根本的経験論と唯物論
5 カントの認識論
6 「有の思想」と弁証法
7 「関係の一次性」と弁証法の論理
8 存在了解と時間性
9 人間的自由の概念
10 民主主義の理論
カント論4篇