内容説明
本書は歴史保全活動が盛んなアメリカの法制度を中心に、これまであまり紹介されなかったアジア太平洋諸国の法制度の現状と問題点を明らかにしている。また、日本の法制度の課題を明らかにし、問題解決に有益と考えられる手法について検討した。
目次
序章 歴史的遺産保護の考え方(ナショナルトラストの思想史的基盤―何を、なぜ、いかに保存するか)
第1部 アメリカにおける歴史的遺産の保護(全国歴史保全法の考え方―アメリカの法制度の沿革と概要;歴史保全における行政機関の責任―国家歴史保全法に基づく歴史的財産の保全手続;歴史保全とナショナルトラスト―合衆国歴史保全ナショナルトラストの沿革と活動状況 ほか)
第2部 諸外国における歴史的遺産の保護(オーストラリアの遺産保護について―法令の紹介を中心に;インドにおける歴史的遺産の保全―法的枠組みとナショナルトラストの役割)
第3部 歴史的遺産保護の法制度の検討(わが国の環境保護団体に関する公益法人の仕組みと運用―環境保護団体への支援方策;日本の文化概念と保護制度―埋蔵文化財を中心に;環境保護に関する公益信託の仕組みと運用―実務と今後の課題 ほか)