内容説明
租税法の難事件に挑む。密林のような租税法の中でさまよう納税者は巨額の課税で破綻。租税法の解釈は、法治主義による納税者の予測可能性が基本。納税者のリスクの軽減と官民対等の公正な法システムへの転換を。
目次
序章 租税法の解釈―最高裁判例の分析と私見(文理解釈・趣旨解釈から予見可能性重視へ)
官民対等への租税行政法改革―租税訴訟における実効的権利救済、適正手続、租税法律主義の充実等
法令の誤解による想定外の課税に対する納税者の救済(法的リスクの低減策)
法人税法34条2項の定める、役員給与・退職金のうち、損金に算入しない「不相当に高額な部分の金額」の意義―特に同法施行令70条の委任範囲の逸脱及び課税要件明確主義違反について
税務調査における課税庁と租税代理人の間の話合いの齟齬と消費税の仕入税額控除額40億円の否認(ヒノックス事件)
税法における「正当な理由」「偽りその他不正の行為」「やむを得ない事情」等:いわゆる松尾事件意見書
廃墟となったリゾートホテルの時価はゼロとせよ(シャトレーゼ事件)
豚肉差額関税制度の違憲性―立法裁量の範囲逸脱・犯罪構成要件の恣意性
行政訴訟特に税務訴訟における和解に関する私見
都市計画税の違憲・違法性―東京地裁平成28年11月29日判決を中心に
所得税への異論
税制の欠陥と改革の方向―消費税導人を契機として
違法に課された税金の取戻し方法
著者等紹介
阿部泰〓[アベヤスタカ]
1942年3月福島市生れ。2005年4月中央大学総合政策学部教授(2012年3月まで)。弁護士(東京弁護士会、2005年より、兵庫県弁護士会、2012年9月より)。事務所:弁護士法人大龍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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