内容説明
憲法から刑事法学にわたる法原理の性質や内容を実務の具体例を通して明らかにする。第1巻は、総論的な2つの論稿に続き、表現の自由、労働基本権、黙秘権、裁判官から裁判を受ける権利を題材にした各論的な論稿を収めている。全3巻を通し、法解釈、法理解の方法という共通した目標を追究する「香城法学」の集大成。
目次
1 憲法解釈における法原理(憲法解釈と裁量;人権に関する判例理論)
2 表現の自由の法原理(政治的行為の規制に関する最高裁猿払事件;わいせつ文書の規制に関する最高裁S企画事件 ほか)
3 労働基本権に関する法原理(公務員等の争議行為禁止に関する最高裁名古屋中郵事件;アメリカにおける公務員のストライキ権論争 ほか)
4 黙秘権に関する法原理(黙秘権侵害による自白;黙秘権と特別刑法 ほか)
5 裁判官から裁判を受ける権利に関する法原理(裁判員制度の合憲性)
著者等紹介
香城敏麿[コウジョウトシマロ]
1935(昭和10)年生まれ、1958年東京大学法学部卒業、同年司法修習生(12期)、1960年東京地裁判事補、以後法務省刑事局付検事、最高裁調査官、大阪高裁判事、東京高裁判事、東京地裁部総括、最高裁調査官、大分地裁兼家裁所長、静岡地裁所長、東京高裁部総括、福岡高裁長官を経て2000年8月定年退官。2001年独協大学法学部教授・兼大学院法学研究科教授、2004年同大学法科大学院教授・兼大学院法学研究科教授。総務省電気通信紛争処理委員会委員長、法務省司法試験考査委員(憲法)を歴任
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